2010年11月14日

シカゴ G2010 AHA ECC インストラクターコンファレンス出席報告

こんにちは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今、シカゴでこれを書いています。
American Heart Association Scientific Sessions Conference 2010
に出席するため、11/10-11/15の滞在予定でこちらに来ています。

一昨日の11/12は、2010 AHA ECC Instructor Conferenceに出席しました。

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■(1)会場の雰囲気
会場は全米最大のコンベンションセンターのマコーミックプレイスです。幕張メッセが2
つあるような展示場で、シカゴの街中からバスで20分くらいのところにあります。朝6:30
から受付開始、8:00セッション開始というスケジュールです。私は6:40くらいに着いたの
ですが、当日受付の人が 20mくらい行列をなしていました。事前登録していたのですぐに
バッチ、プログラム、CPR50周年記念のDVD(Hands on Time Celebrating 50 Years of
CPR)を受け取ることができました。全体セッション会場は、 1700席くらい用意されてい
ましたが、参加者は約700人との発表だったと思います。
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■(2)全体セッション
Circulation誌S619のAHA G2010のSenior Science Editorの欄のトップは、
Ms.Mary Fran Haziskiさんです。(中年の看護師さんです。)この方が全体セッションのス
ピーカーの一人で、登壇前の笑顔が印象に残っています。Maryさんは、前述の50周年の
DVDにも出演されておられます。この DVDにはCPRについて何も分からなかった時代から
のCPRの開発についての歴史が綴られており、普段当たり前のように認識しているCPRが
先人達の身を通した尊い研究によって開発されてきたことについて敬服した次第です。
さて、全体セッションですが、Instructor Conference の中でこれが一番ボルテージが高
かったと思います。従来のCPRでも、胸骨圧迫だけのCPRでも変わりがない例として、
SOS-KantoとOsakaの論文を引用され、これら日本の論文が与えた影響の大きさをまた感じ
ました。Maryさんのお話は救命できなかった事例も含めてハートに訴える内容でした。
AHAのECCトレーニングコースについては、インストラクターはトレニングセンターによる
サイエンスアップデートを受けて、来年2011の3月1日には、Interim Traning
Marerial(暫定のトレーニング教材)を用いて、新しいコースを始めなければならないとの
ことでした。

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■(3)インストラクターアップデートセッション
ACLSコースでは、そのスピーカーの一人はハワイから来られた看護師さんで親しみも感じ
ました。セッションでは「It's all about high quality cpr」が繰り返され、BLSの重要
性が強調されていました。

■C-A-B手順デモビデオ
BLSコースでは、はじめてAHAによるG2010 C-A-Bシーケンスのデモビデオを見ました。
ガイドラインの記述だけでは不明な所があったので、これが今回の渡米で一番の収穫でし
た。

・今回のガイドラインでは「見て、聞いて、感じて」の呼吸確認の手順は削除されました。
呼吸の確認は心停止の確認の一部として手短に行われ、その後ヘルスケアプロバイダーは
救急対応システムに出動を要請し、AEDをとってきて(または誰かに取ってくるよう依頼
して)その後(すばやく)脈拍を確認してAEDを使用するとなっています。
しかし、具体的に呼吸の確認は、見るか、聞くか、感じるかしかありませんし、この手順
が削除されたので、どのように確認するのか、反応の確認と同時進行で調べるのか、反応
の確認後に呼吸の確認をするのかがわかりませんでした。
会場で、この部分を動画を記録し、何度か見て解析しました。
このデモでは、
・反応の確認をした後に、呼吸の確認をしています。
 (インストラクターがコースで使う新しいG2010スキルチェックシートでは、反応の確認
 の項目と呼吸の確認の項目は別になっています。)
・呼吸の確認は胸があがっているかどうかを「見る」ことのようです。
 「見る」という行為から得られるアウトプットは、
 (1)胸が上がっている、(2)胸が上がっていない、(3)わからないの3種類です。
 (1)以外は、緊急コールをするということだと思います。
・脈の確認は、G2005のBLSコースでは、5秒以上10秒以内でしたが、
 G2010では、「ヘルスケアプロバイダーは脈拍の確認に10秒以上かけてはならず、10秒
 以内に脈拍が確認できないと確信できなければ、CPRを開始すべきである」となってい
 ます。
 このデモでは5秒で行っていました。

・このC-A-Bデモ映像での、各手順の時間は以下の通りです。
C-A-Bデモ映像 時刻 時間
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(1)反応の確認 0:00 2秒 □□
(2)呼吸の確認 0:02 3秒 □□□
(3)緊急コール 0:05 3秒 □□□
(4)脈の確認  0:08 5秒 □□□□□
(5)圧迫開始  0:14
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圧迫開始まで約 14秒

このビデオでは、裸のマネキンでしたので胸をはだける行為はありませんでした。また、
ポケットマスクの組み立てや取出しはなく、はじめからその場にある設定でした。
(ACLSコースのDVDのBLS1次サーベイのデモと同じセッティングです。)

G2005の BLS-HCPコースのDVDでは、救急隊のリサさんのCPRデモでは、傷病者の横にひ
ざまづいてから、胸骨圧迫を開始するまでの時間は46秒でした。

・もし、このリサさんがG2010でCPRを開始したとすると、現場で予想されるC-A-B手順で
の時間は以下のようになると思います。

C-A-B現場予想 時間
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(1)反応の確認  3秒 □□□
(4)呼吸の確認  3秒 □□□
(2)緊急コール  3秒 □□□
(6)脈の確認   5秒 □□□□□
(7)胸を肌蹴る  4秒 □□□□
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圧迫開始まで約 18秒

・リサさんの事例を使うと、救助者が傷病者の横にひざまづいて、胸骨圧迫を開始するま
での時間は、
G2005・・・46秒
G2010・・・18秒
です。前回11/9に投稿した見積もり例
http://jemta.org/index_101109.html
に従って計算すると、G2010はG2005に比較して、救命率は
3.3%高いという見積もり結果になりました。(LOE9?.です。(^_^;))

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■今後のG2010 AHA BLSヘルスケアプロバイダーコースでの教材
遅くとも来年2011の3月1日には、Interim Traning Marerial (暫定のトレーニング
教材)を用いての、新しいG2010コースを始まります。

・受講生の方の教材
 1. 2006 BLS HCP Student Manual(現在販売されているマニュアルです。)
 2. 上記マニュアルの正誤表
   http://jemta.org/BLS-HCP_Errata0909.pdf
 3. (オプション) 2010 ECC ハンドブック
 4.(オプション)2010 ガイドラインハイライト
   http://tinyurl.com/24tlpy7
 5.(オプション) 2010 Guideline for CPR ans ECC
   http://circ.ahajournals.org/content/vol122/18_suppl_3/

・インストラクターの教材
1. 2006 HLS HCP Instructor Manual
2. 2006 BLS HCP Course DVD
3. 2010 Guidekine Highlight(available at www.heart.org/cpr
4. 2010 AHA Guideline for CPR and ECC
5. 2010 BLS HCP スキルチェックシート
  (AHA Instructornetworkから入手できます。12月の6日の週以降)
6. C-A-B 手順のビデオ
  (AHA Instructornetworkから入手できます。12月の6日の週以降)
7. Obtain Interm Written Exam from Training Center Coordinator

以上です。
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posted by jemta at 23:40| 日記

2010年11月09日

AHAの新しいガイドラインG2010と個人的な所感


こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今日はAHAの新しいガイドラインG2010とその所感です。
全く個人的な所感で、記憶違いもあるかもしれませんので、
その分差し引いてご覧ください。(LOE9?です。)

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■(1)ガイドライン作成に携われた方へ
大変お疲れさまでございました。また予定通りのG2010の発表おめでとうございます。

以前、ILCORのガイドライン策定に至る過程を勉強したいと思い、ILCORのホームページ
http://www.ilcor.org/en/home/
の一部の拙訳をしました。
膨大な量であることはわかっていたので、横一面と縦一本の和訳に限りました。
・横一面というのは、TaskForce名の和訳です。
  http://jemta.org/index_ilcor2010.html
・縦一本というのは、一つのTaskForce「BLS-004B」の和訳です。
  病院外(自宅も含む)で心停止した成人と小児傷病者において、
  伝統的なEMSの対応とは対照的に
  パブリックアクセスのAEDプログラムの推進は、
  自己心拍の再開や蘇生の功を奏する転帰を改善するか?
  http://jemta.org/index_ilcor2010q_bls004b.html
これだけなのですが、訳するのに4ヶ月半かかりました。
TaskForceの全体は、非常に膨大な量で、すごい作業だと思います。
著者が自身の名誉にかけて発表したものをレビューし、エビデンスレベルを付与するわけ
ですので、大変だったと思います。もし間違って低く評価されれば、クレームも予想され
ますし、雑誌のレフリーの目もあると思います。
またAHAは単体で作業するより、ILCORを作って国際的に仕事をする方が難しいと思います
が、これだけの膨大な量をボランティアでされておられるわけで、深く頭が下がる思いで
す。このような過程を経て作成されるガイドラインは、まさに論文の中の論文だと思いま
す。

■(2)ガイドライン発表の予定と実績
・ILCOR       10月18日(月)13:30JST発表
・AHA        10月18日(月)13:30JST発表
・ERC        10月18日(月)13:30JST発表
・日本救急医療財団  10月19日(火)12:00JST予定(少し遅れたようです。私は13:45にDL)
・日本蘇生協議会   10月19日(火)12:00JST予定(少し遅れたようです。私は14:30にDL)

日本救急医療財団のHPでは、ILCORの発表は10月18日(月)14:30JSTの予定である旨の表記
がありましたが、実際はERCと同じだったと思います。それぞれ、ほとんど予定通りに発
表されたようです。G2010ではILCORの発表と同時に加盟団体のガイドラインを発表され
たので、準備にかなり力を入れておられたのではないかと思います。
日本版ガイドラインも今回は、ほぼ同時でしたので、作成に関してご苦労があったのでは
ないかと思います。
ERCは発表前から、カウントダウンタイマーを表示されていました。ILCORのホームページ
は現在は独自ドメインを取られていますが、以前はAHAホームページのドメインの下に
ありました。
ILCORは実質的に主にAHAが経済的、人的に支えているのではないかと思います。

■(3)AHAのソフトパワーと誠意
ハードパワーというのは、権威によるゴリ押しです。ソフトパワーというのはエビデンス
に基づいた誠意です。AHAは世界最大の循環器学会であり、健康管理に関する最大の
ボランティア団体です。今回の新しいガイドラインを見て、改めてAHAのソフトパワーと
誠意を感じました。
AHAが2008年の3月にハンズオンリーCPRを発表した時は、ILCORの他の所属団体からは、
同意を得ることができませんでした。他の所属団体からは明らかなNOの表示がされて
いました。しかし、AHAはそのことに対して批判はされなかったと思います。
AHAのECCトレーニングのインストラクターは他の団体を批判してはいけないことになって
いますが、AHA自身もそのことを守られていると思います。
今まで教育的な効果から、ABCの順にこだわっていたBLSアルゴリズムも、救命率の高く
なるように変更されています。
反応と呼吸の2つの情報を得てから緊急コールするように変更されましたが、これはERC
の以前のガイドラインと同様です。乳児の胸骨圧迫の深さが胸の厚さの1/2〜1/3から、
1/3に変更されましたが、これも以前他団体からも1/2は難しい旨指摘されていました。
面子などに固執せず、エビデンスに基づいて、よりいい方向にガイドラインを変更されて
いると思います。
また、ガイドラインのハイライト
http://tinyurl.com/22js5xy
http://www.heart.org/HEARTORG/CPRAndECC/Science/Guidelines/Guidelines-Highlights_UCM_317219_SubHomePage.jsp
に関してですが、
今回は、英語、アラビア語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、
ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語、簡体字中国語、繁体字中国語
と、13カ国語で発表されています。言語の壁を取り除くべく、よくこれだけ準備をされ
たことと思います。日本語は非常にありがたかったです。

■(4)BLSのアルゴリズムの改善 (A-B-Cから、C-A-Bへ)
AHAはこれまで、「ABCの順」という語呂合わせと言うか、教育的効果から、A(気道確保)
B(人工呼吸)、C(胸骨圧迫)の順でCPRを開始するとしてきました。

・G2005の問題点
以下はAHA-BLS-HCPのDVDにおいて、救急隊のリサさんが行うCPRのデモの解析です。
DVDーBLSコースの受講生:マネキン比=1:1の時の17:53の所で、病院に見舞いに来られた
ジェームズさんが病院の玄関先の芝生の上で倒れたところをリサさんが助ける場面です。
リサさんがジェームズさんの横に着いたときからの時間です。

(1)反応の確認  3秒 □□□
(2)緊急コール  3秒 □□□
(3)気道確保   2秒 □□
(4)呼吸の確認  8秒 □□□□□□□□
(5)人工呼吸  18秒 □□□□□□□□□□□□□□□□□□
(6)脈の確認   5秒 □□□□□
(7)胸を肌蹴る  4秒 □□□□
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圧迫開始まで合計46秒

G2005では、イニシャルブレス(一番初めの人工呼吸)が、一番時間がかかっています。
このデモでは、カバンからフェースマスク(ポケットマスク)を取り出して、組み立てて、
顔面にセットするまで約13秒です。
成人の場合は心原性の心停止が多いので、倒れてすぐの段階ではまだ血液中に酸素が
残っていますので最初の数分間は胸骨圧迫だけで十分循環は回ります。
ハンズオンリーCPRが推奨されたのはこの理由からでした。ABCの順にこだわると
胸骨圧迫の開始までが長くなり、これが問題でした。

・G2010(BLS-HCP)の場合(予想)
(1)反応の確認  3秒 □□□
(4)呼吸の確認  3秒 □□□
(2)緊急コール  3秒 □□□
(6)脈の確認   5秒 □□□□□
(7)胸を肌蹴る  4秒 □□□□
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圧迫開始まで合計22秒

G2010では、イニシャルブレスが省略されました。また今までの呼吸の確認で「見て、
聞いて、感じて(5秒以上10秒以内)」が削除され、HCPは反応の確認をする際に呼吸を
手短に確認して心停止の徴候を見つけることになりました。
(ただ、まだBLSのテキストがでていませんので、この「手短に呼吸を確認する」のが
どれくらいの時間でするのか不明です。上記の例では3秒かけてする計算で見積もり
ました。)
この見積もりでは胸骨圧迫の開始まで、合計22秒です。

この例では、G2010では、G2005より、24秒だけ胸骨圧迫の開始時間が早くなります。
では、24秒早く胸骨圧迫をするとどれくらい救命率(y)が改善されるのでしょうか。
以下は、場当たり的な無理やりの見積もり(LOE8?)ですが、3つの仮定
・倒れて0秒で、すぐ除細動すると蘇生率は90%。(初期値c=0.9)
・倒れてから何もせず、その後(経過時間x)、除細動すると蘇生率は10%/min低下する。
 (y=-0.1x+c :x[min])
・倒れてからすぐCPRを開始し、その後除細動すると蘇生率は3%/min低下する。
 (y=-0.03x+c)
で見積もると、
「G2010のアルゴリズムは、G2005のアルゴリズムより約2.6%改善される」
という計算結果になりました。(時間ができたら詳細を別記事にしたいと思います。)

■(5)乳児のAED使用
 乳児については、以前はAEDの使用に関して、推奨も反論もされていませんでした。
 今回のガイドラインでは、手動の除細動器(2〜4J/kg)が望ましいですが、なければ、
 小児用パッドでAEDを使用してよいことになりました。また、小児用パッドがなければ
 成人用を用いてもよいとの勧告になっています。
■(6)アメリカ赤十字との共著でのファーストエイド(応急処置)の項目の追加
 AHAは、アメリカ赤十字ARCと共同して、全米ファーストエイド学術審議会を設立し、
 ファーストエイド論文のレビューと評価を行っています。
 但し、前々回G2000、前回G2000のガイドラインの項目名には、特にアメリカ赤十字の
 名前は含まれていませんでした。
 (但しハイライトには「前回もARCと共同」との記述はあります。)
 しかし、今回のファーストエイドの項目名は
 2010 American Heart Association and
 American Red Cross Guidelines for First Aid:
 Part 17: First Aid: 2010 American Heart Association and
 American Red Cross Guidelines for First Aidとなっており、
 前回改訂時と違ってアメリカ赤十字と共著でファーストエイドが追加されています。
 「2010AHAとARCのファーストエイドガイドライン」という表現で『共著』が強調され
 ています。これはファーストエイド以外の他のPart 1〜16の項目にはない表現です。
 論文を書かれたことのある方はお分かりと思いますが、謝辞の所に相手の名前をあげ
 ることと、連盟にすることではその論文の意味が違ってきます。
 学術団体でない他団体でも見下げることなく正当に評価されている証左だと思います。

■(6)その他
・胸骨圧迫のテンポが100回/分以上になりました。
 アメリカのコースでは、100回/分以下になるケースがあるようですが、日本のコース
 では、早いことはあっても遅いことはありません。これにより、100回/分にあわせる
 ような無駄なフィードバックが不必要になりました。
・胸骨圧迫の深さが2インチ(5cm)以上になりました。
・チーム蘇生の強調
 G2005のBLSコースではAEDと乳児の所は2人法の練習はありましたが、G2010では個々
 のスキルだけでなくチームメンバーに対して、チームとして効果的に行動することを
 教えるべきとなっています。新しいコースではACLSやPALSに近い形態での練習も追加
 されるかもしれないと思いました。
・NRP(新生児蘇生)での蘇生努力の保留または中止
 前ガイドラインの再確認でもあるとのことですが、「心拍数を検出できない新生児で
 は10分間検出できないままの場合、蘇生の中止を考慮するのが適切である。」との
 勧告です。
 個人的な意見で非常に気がひけますが、この勧告は残念だと思いました。
 実際に現場で、ドクターが10分たったことを理由に蘇生行為を止めたドクターの下に
 おられた看護師さんが、ドクターが去った後も30分を超えてCPRを続けたところ、急に
 肌が赤くなって蘇生できたケースがあるからです。
・AEDのプロトコルは前ガイドラインと変更はありません。
 前回の改定では、ショックの回数が変わったため、AEDの買い替えやソフトウェアの
 アップデートが必要でした。
 今回は変更はないため、G2005プロトコルのAEDをそのまま使えます。

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posted by jemta at 03:11| 日記

2010年10月18日

2010 AHA Guidelines for CPR and ECCの公表(日本語版ハイライト)

こんにちは。
AHA岡山BLS・JEMTA日本救命協会の久我です。

本日、ILCOR、AHA、ERCのガイドライン2010がそれぞれ発表されました。
本日の13:30過ぎの時点では、AHAのガイドラインは閲覧できました。
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2010 AHA Guidelines for CPR and ECCのハイライトについては、
32ページにわたる詳細な日本語版が、以下で公表されています。
http://tinyurl.com/24tlpy7
http://www.heart.org/idc/groups/heart-public/@wcm/@ecc/documents/downloadable/ucm_317340.pdf


AHAのガイドラインの全体は以下で公表されています。
前回改訂時と違ってアメリカ赤十字と共著でファーストエイドが追加されています。

http://circ.ahajournals.org/content/vol122/18_suppl_3/
Volume 122, Issue 18_suppl_3; November 2, 2010
* Editorial Board
* 2010 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care Science
* 2010 American Heart Association and American Red Cross Guidelines for First Aid

Editorial Board:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S639
2010 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care Science
Part 1: Executive Summary: 2010 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S640
Part 2: Evidence Evaluation and Management of Potential or Perceived Conflicts of Interest
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S657
Part 3: Ethics:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S665
Part 4: CPR Overview:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S676
Part 5: Adult Basic Life Support:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S685
Part 6: Electrical Therapies: Automated External Defibrillators, Defibrillation, Cardioversion, and Pacing
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S706
Part 7: CPR Techniques and Devices:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S720
Part 8: Adult Advanced Cardiovascular Life Support:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S729
Part 9: Post?Cardiac Arrest Care:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S768
Part 10: Acute Coronary Syndromes:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S787
Part 11: Adult Stroke:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S818
Part 12: Cardiac Arrest in Special Situations:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S829
Part 13: Pediatric Basic Life Support:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S862
Part 14: Pediatric Advanced Life Support:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S876
Part 15: Neonatal Resuscitation:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S909
Part 16: Education, Implementation, and Teams:
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S920
2010 American Heart Association and American Red Cross Guidelines for First Aid:
Part 17: First Aid: 2010 American Heart Association and American Red Cross Guidelines for First Aid
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/122/18_suppl_3/S934
posted by jemta at 16:11| 日記

2010年10月17日

ILCOR CoSTR2010 / AHA ガイドライン2010

こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。
いよいよガイドライン2010が明日、公表されます。楽しみです。

(予定公表時間がILCORよりERCの方が1時間早いような気がしますが、、、)

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10月18日(月)14:30JST
 ILCOR(The International Liaison Committee on Resuscitation) CoSTR 公表
 http://www.ilcor.org/
 Starting October 18th you will be able to access links to CoSTR and to the
 2010 Guidelines versions of both AHA and ERC right here on the Ilcor homepage!

10月18日(月)
 AHAガイドライン2010公表
 http://www.heart.org/
 On Oct. 18, we will release our 2010 Guidelines for CPR and Emergency
 Cardiovascular Care. These guidelines are the basis for CPR training around
 the world for healthcare professionals and the general public.

10月18日(月)13:30JST
 ERCガイドライン2010公表
 http://www.cprguidelines.eu/
 launch on 18 october 2010, 6:30 AM CET
 (公表時刻までのカウントダウンをしています。)

10月19日(火)12:00
 JRC(日本版)ガイドライン2010のドラフト版公表
  日本蘇生協議会
   http://jrc.umin.ac.jp/
  日本救急医療財団
   http://www.qqzaidan.jp/

・AHA ECCガイドライン2010マテリアル英語版 暫定スケジュール
 http://eccjapanheart.org/pdf/20100414_News_and_Topics_sche.pdf
・AHA ECCガイドライン2010準拠日本語出版予定
 http://eccjapanheart.org/pdf/20100922guideline201_jpn_future.pdf

posted by jemta at 23:55| 日記

2010年08月29日

AMR-Hawaii 「2010夏のクラス」参加報告

こんにちは。
AHA岡山BLS・日本救命協会の久我です。

今、ハワイでこれを書いています。
今まで4、5回ハワイに来ていますが、今回の行きの飛行機の中は空席もあり、私の窓際
の列の3席は私一人しかいなかったので、横になって寝ることができ、ラッキーでした。
帰りはわかりませんが、以前、一度空いていた時にビジネスクラスに乗せていただいた
ことを思い出します。日本は湿気があり、じめじめしていますが、ホノルルで早朝飛行機
を降りた時は「むっとくる」暑さも感じることはありませんでした。ホノルル空港から、
ワイキキのホテルまでは今まではThe BUSだったのですが、今回はHISの送迎バスがついて
いたので、日本で予約していた携帯を空港で受け取って、そのまま送迎バスでワイキキ
までいけました。

ホテルのチェックインは15;00なので、それまで待つ必要があります。私は大体、
免税店の近くにあるJCBプラザで、無料のコーヒーと電動マッサージ機で時間をつぶして
います。JCBプラザは、JCBのカードを持っていると無料で使えます。インターネットPC
(印刷も可)を無料で使用したり、島内の固定電話に無料電話することも可能で、バスの
時刻表も言えばもらえますし、観光で予約やこちらの質問に答えてくれます。
JCBのカードを持ってると、このプラザの利用の他、トローリーバスのピンクラインには
無料で乗れますので、アラモアナショッピングセンターやウォルマートなどにいけます。
(JCBカードを持っていなくても2ドルで乗れます。TheBUSは2ドル50セントです。)
100824_jcb.jpg
ただ、今回はフロントで聞いたら、まだ12:00くらいでしたが、そのままチェック
インできました。ホテルの入口は空いたままで冷房はかかっていなかったですが、暑さも
感じず部屋も同様でした。日本よりハワイの方が涼しいと感じました。

ホテルの部屋には冷蔵庫と電子レンジがついているので、ハワイについたら飲み物や軽食
の買出しにスーパーにまず行っています。ワイキキには、コンビニのABCstoreもあります
が、スーパーの方が品揃えがいいです。ワイキキの「フードパントリー」はホテルの
近くにあり便利です。Food Pantry
http://www.pacificresorts.com/webkawaraban/shokutaku/060601/
100824_food.jpg

脂っこいものが多いですが、和食のお弁当も売っています。6〜7ドルと高いですが手軽
です。
100824_food2.jpg

このスーパーにおいてある1.89リットルのビッグサイズのMinute Maideの100%
オレンジジュースのパッケージにはAmerican Heart Associationのロゴマークが書かれて
いました。AHAは、エクササイズ用のゲーム機メーカーだけでなく、食品メーカーとも
提携しているんですね。。
100824_food4_aha.jpg

このスーパー支払いは今回は、100ドルのトラベラーズチェックで支払い、おつりも
もらえました。手数料は不要のようで、日本でドルの現金を買うより、T/Cの方が1ドル
2円くらい安いですし、おつりが現金でもらえるので、T/Cの方が便利だと思いました。

食事は、バイキングスタイルで安く済ませる方法もあります。以前から安いとは聞いて
おり、お店の前は何度も通っていたのですが、行ったことがなかったので今回初めて行
ってみました。フードパントリーの近くにある「スモーギーレストラン」です。
Perry's Smorgy restaurant 2380 Kuhio Ave, Honolulu, HI 96815
http://tinyurl.com/23nqn36

夕食が13ドルでしたので安いです。入口で料金を払って、あとは好きな席に座って、
好きなお料理を自分でお皿にもってセルフで運びます。トレーはないので、一皿ずつ運
ぶ必要があります。ハワイ大学医学部でコースがあるときは、学生食堂でランチを取り
ますがここを学食と思えば気楽に使えます。いろんな料理があり、少しずつとっても全
部食べ切れないと思います。お箸もおいてありました。
100824_food3.jpg


AMR(American Medical Response)では、主に日本人向けに毎年3月と8月にAHAやその他
のコースをされています。
今回は1年ぶりでしたが、BLSインスト、ACLSインスト、PALSインストクラスには
最初から最後まで参加できラッキーでした。
AMRのクラスのいいところは、アメリカで、実際に救急の現場で活躍しておられる方が
講師で、教えておられるところだと思います。今回3つのコースとも参加者が10名を
越す盛況ぶりでした。ほとんどの参加者は日本人ですが、現地の方もnew,renewalとして
参加しておられました。現地の更新の方は、講師と入れ替わって説明もされておられま
した。AMRのパラメディックの方が実際に現場で使用されている器具を出して説明して
いただきました。また、傷病者を寝かせた状態や、立っている状態での気管挿菅も披露
され興味深く拝見しました。

100826_amr_acls.jpg
BLS、PALSはいつものようにドリーさんとパムさんでしたが、非常に丁寧に教えておられ
ました。11月のシカゴのコンファレンスに行きたいとのことでしたが、はたくさんの人
が来らるとのことで、ホテルが取りにくいと言っておられました。
今回のクラスは、NRPの申込が定員に満たなかったとのことでキャンセルになり、見学で
きなかった点が心残りでしたが、また次に期待したいと思います。
夏のクラスに参加された先生やインストラクターの方とお会いでき、色々お話が聞けて
ためになるクラスでした。ワイキキにある、25ドルのユースホステルに泊まっておられ
る方や10日前に飛行機を取ってこられた方もいらっしゃって、色々な選択肢があること
思いました。また現地日本人コーディネーターのKaoriさんやSeikoさんにもお世話にな
り、ありがとうございました。ワイキキから、AMRまでの送迎用のリムジンはイスがすべ
る感じで、見た目に反して窮屈でしたが、Kaoriさんの車は広くて楽でした。
一度もワイキキビーチで泳いだこともなく、観光もしていませんが、毎回来てよかったと
思います。

今回はHIS関西で、2ヶ月くらい前に電話で予約したのですが、飛行機代約12万、その他
手数料2万5千円、5泊のホテル代3万6千円で、飛行機ホテル代の合計は18万円でした。

AMR-Hawaii 99-840 Iwaiwa st., Aiea, HI 96701 U.S.A.
http://tinyurl.com/2949jcv

posted by jemta at 10:35| 日記

2010年06月08日

Philips ハートスタートFR2+ 部品故障の恐れでリコール

おはようございます。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

昨年11月に日本光電のAEDの4機種で11万台のクラスTの回収がありましたが、これは国内
の総AED台数の約半分とのことでした。
http://jemta.org/index_091124.html
今月今度はフィリップスのAEDのクラスUの回収が発表され、1万台の回収とのことです。

(尚、AHAは特定のメーカーのAEDを推奨してはいません。
 BLSコースでは、全メーカーのAEDを紹介しています。
 コースではAEDトレーナーを使用して訓練しますが、
 本物も手にとってご覧いただいています。)

■AEDリコール Philips ハートスタートFR2+ 11114台(2007/5〜2010/5販売)
 クラスU 2010/06/01      機種:M3860A、 M3861A、M3840A、M3841A
 通常の製品に比べて故障率の高いボルテージディテクタと呼ばれる電子部品が搭載され
 ている可能性があり、バッテリが早期に消耗したり、電源が入らなくなる可能性がある
 ため予防措置として自主回収するとのことです。

 PMDA医薬品医療機器総合機構 医薬品等の回収に関する情報
 http://www.info.pmda.go.jp/rgo/MainServlet?recallno=2-3931
 2010年度クラスU一覧
 http://www.info.pmda.go.jp/kaisyuu/rcidx10-2k.html
 PHILIPS社製品情報AED・除細動器
 http://www.healthcare.philips.com/jp_ja/products/resuscitation/index.wpd
 ハートスタートFR2+に関する重要なお知らせ (2010年6月)
 http://tinyurl.com/28lx74q
 http://www.fukuda.co.jp/
 10年06月01日 回収情報 半自動除細動器 ハートスタート FR2+ 自主回収のお知らせ
 (株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン)
 http://www.fukuda.co.jp/recall/index.html#r100601
 フクダ電子 回収・安全情報
 http://www.fukuda.co.jp/recall/pdf/r100601.pdf

・回収対象製品かどうかは、以下で製造番号を入力すると確認できます。
 (製造番号は、カバー裏面のネジを2個はずし、下の方のシールに書かれています)
 http://www3.medical.philips.com/resources/hsg/docs/en-us/custom/fr2PlusAction_ja-jp.asp
・以下は危惧される具体的な健康被害のメーカー説明です。
 当該電子部品の故障が発生し、バッテリが早期に消耗した場合は、ステータス・インジ
 ケータによる表示と警告音により、使用注意状態を知らせます。この場合は、早期のバ
 ッテリ交換が必要となりますが、まだ使用はできます。また、まれに電源が入らない故
 障状態がありますが、その場合はステータス・インジケータに使用不可状態が表示がさ
 れます。そのため、添付文書に記載のとおりステータス・インジケータを毎日確認する
 ことにより機器が使用注意状態または、使用不可状態にあることを事前に発見すること
 ができますので重篤な健康被害は回避できると考えます。

補足:回収のクラス分類について
クラス分類とは、回収される製品によりもたらされる健康への危険性の程度により、個別
回収ごとに、T、U、Vの数字が割り当てられるものです。
・クラスT その製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る状況です。
・クラスU その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因
      となる可能性があるか又は重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況
      です。
・クラスV その製品の使用等が、健康被害の原因となるとはまず考えられない状況です。

posted by jemta at 10:26| 日記

2010年05月20日

窒息事故とこんにゃくゼリーの形状に対する法規制


こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。
国内の主な不慮の事故の死亡数において、溺死、火災、中毒、転倒などに比較して、窒息
事故による死亡数は増加傾向にあり、2008年の時点で年間約1万人、種類別では窒息がも
っとも多いです。

図2主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/furyo10/01.html
100520_furyo.jpg

こんにゃくゼリーに関しては、大手メーカがその製品を一時製造中止にしたあと、また復
活しています。また事故があった時は小売店でも注意喚起の表示がありましたが、国民生
活センターが南関東で行った調査によると7割の店舗で警告を表示していなかったとのこ
とです。岡山のスーパーでも以前は手書きの注意喚起の表示がありましたが、現在はほと
んど見られず、事故を起した別のメーカーの製品も並べられています。
消費者庁は18日に、ゼリーの形状に法規制をかけるのは難しいとの見解を示したとのこ
とです。

・10年間に17人のこんにゃくゼリーの窒息死亡事故。
 うち10人が未来ある子供でした。
 特定の製品に対する事故であるので、製造者、販売者、消費者共にさらに対策が必要。
・年間1万人の窒息死亡事故。事故を防ぐ注意喚起と、起きた場合の対策、
 解除方法の啓蒙が必要だと思います。

こんにゃくゼリー窒息死:消費者庁「形状など規制は困難」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100519ddm041040067000c.html
消費者庁 こんにゃく入りゼリーをはじめとする食品等に起因する
窒息事故の防止に関する取組みについて
http://www.caa.go.jp/safety/index2.html
消費者庁5月19日 こんにゃく入りゼリーによる窒息事故の再発防止策の周知徹底について
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/100519kouhyou_3.pdf


posted by jemta at 23:56| 日記

2010年05月19日

AHA アメリカ任天堂とのパートナーシップを締結2


こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

昨日ご紹介した上記の記事ですが、気になったのでもう少し調べました。
この提携により、単なるゲーム機が重要な健康増進グッズになるのかもしれません。

・米国の健康問題の一つである肥満は心疾患の要因であり同国の死因の中でも一番多い。
・AHAの調査によると、70%の米国人は定期的な運動をしていません。
・ほとんど運動しない人の40%は「運動が楽しくない」と回答。
・効率的で楽しい運動ができるゲームを開発し、健康増進の取り組みを開始。
・米国民の肥満対策と運動不足解消に任天堂の家庭用ビデオゲーム機Wiiを活用。
・もともと任天堂は、Wii Fitなどで健康的なライフスタイルを提案していました。
・AHAは任天堂の職場での健康増進を評価し「Start! Fit-Friendly Company」と指定。
・任天堂と提携し「Wii Fit Plus」「Wii Sports Resort」のゲームを利用。
・今夏から、AHAのロゴマークを上記商品パッケージにつける。
・AHAは今夏国内全土で「Start! Health Walk」イベントを開催。製品デモを実施。
・AHAと任天堂共同で情報提供サイトも立ち上げ。
 http://www.activeplaynow.com/
・今後発表予定の「Wii バイタリティーセンサー」を使うことも予想されます。
・年内には、科学、ヘルスケア、フィットネス、ゲームコミュニティーのサミット開催
・任天堂は今回、AHAに150万ドル(1億4千万円程度)を寄付?。

任天堂、米心臓病協会と提携 健康的な生活を促進
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1005/18/news102.html
任天堂、肥満予防で米心臓病協会と協力
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2728177/5775940
任天堂、アメリカ心臓協会と提携--アクティブな遊びで健康増進
http://japan.gamespot.com/news/story/0,3800076565,20413559,00.htm
Wii」で健康づくり 任天堂が米心臓協会と連携
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100518/biz1005181021003-n1.htm
米国心臓協会と任天堂、健康的なライフスタイル促進で協力
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100518/348111/
ADDING MULTIMEDIA American Heart Association and Nintendo Join Forces to
Promote Healthy Living Through Active-Play Video Games
http://www.businesswire.com/portal/site/home/permalink/?ndmViewId=news_view&newsId=20100517006282&newsLang=en
任天堂とアメリカ心臓協会が「健康的なライフスタイル」の提案で協力することを発表
http://www.gamememo.com/2010/05/18/nintendo-american-heart-association/
任天堂がアメリカ心臓協会と協力して「Wii バイタリティーセンサー」を来週発表?
http://www.gamememo.com/2010/05/15/nintendo-aha-event/

posted by jemta at 23:53| 日記

2010年05月18日

AHA アメリカ任天堂とのパートナーシップを締結


こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。
アメリカ心臓協会(AHA )は、日本でいう循環器学会で、世界最大の循環器学会だと思いま
す。BLS、ACLS、PALS、NRPに関わる ECC関係の学術的な活動だけでなく、健康管理に
かかわる世界最大のボランティア団体を自称しており、学会の枠を離れて色々な社会的な
活動をしています。

昨日、アメリカ心臓協会は任天堂とのパートナーシップを締結したと発表しました。
AHAのホームページ
http://www.americanheart.org/
のトップで紹介されています。

活動的なプレイと健康的なライフスタイル
私たちは、健康的なライフスタイルの一部として、積極的に体を動かすことを推進するた
め、アメリカ任天堂と提携しました。アクティブプレイビデオゲームは、家族がお互いに
毎日もっとエクササイズをして、質の高い時間を過ごすための素晴らしい選択です。私た
ちの任天堂との関係と、どのようにして、あなたが毎日もっと体を動かすことを具現化で
きるかを学んでください。
http://beta.heart.org/HEARTORG/GettingHealthy/PhysicalActivity/GettingActive/Getting-Active_UCM_001189_SubHomePage.jsp


■American Heart Association and Nintendo of America Online Information Center
Nintendo and American Heart Association
http://www.activeplaynow.com/

■任天堂、アメリカ心臓協会(AHA)とのパートナーシップを締結
http://jp.joystiq.com/2010/05/17/aha/
任天堂とアメリカ心臓協会(AHA)がパートナーシップの締結を発表しました。目的は
Wii SportsシリーズやWii Fit、そしてWii本体そのものを 「健康的なライフスタイルを
支える重要な一部」としてユーザーに提唱していくこと。すでに公式サイトも開設されて
おり、医療分野から様々な学者を集めアクティブゲームの効果を検討するイノベーション
サミットの開催も予定しています。
Wii SportsとWii Fitのパッケージには今後AHAの承認マークが貼られ、健康診断書に色々
怖い事が書かれている人にとっては 「俺、やせるためにWiiが必要なんだ・・・」という
Wii購入の大義名分を得ることになります。なお、誰もが期待した Wii Vitality Sensor
についての発表はありません。

■任天堂、アメリカ心臓協会とのパートナーシップを発表
http://gs.inside-games.jp/news/232/23250.html
任天堂とアメリカ心臓協会(AHA)が17日に実施したプレス向け発表会で、両社がパートナ
ーシップを結んだことを発表しました。これにより、Wii Fit PlusやWii Sports Resort
といったパッケージには、AHAの承認マークが加えられるそうです。
世界的権威のあるアメリカ心臓協会と任天堂のパートナーシップは、活動的なゲームを健
康なライフスタイルの一部として推奨する事を共通の目標として掲げています。
今後任天堂とAHAは、様々な分野の代表を集め、活動的なテレビゲームの恩恵と相乗効果
に関した“Innovation Summit”の主催も予定しているとのこと。
尚、今回の発表会で続報が期待されていたWii Vitality Sensorに関しては、この場で発
表は無かった模様です。


posted by jemta at 23:57| 日記

2010年05月17日

新しい創傷治療 ラップ療法実験(手のひらの表皮)


こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

5月5日にご紹介しましたが、ラップ療法の実験結果をまとめたいと思います。
http://jemta.sblo.jp/article/37591178.html
夏井先生の新しい創傷治療のホームページを参照しました。
http://www.wound-treatment.jp/

■ケガの状況
次の写真はケガをした直後のものです。
100505-14hand.jpg
夕方遅く庭でちいさなスコップを使って土いじりをし、終わって手をみたら、右手の手の
ひらに直径12mm程度、丸く表皮がはかれて、真皮がむき出しになっていました。痛みはあ
りませんでした。流水でよくあらい、念のため新しい歯ブラシを使い、流水でよく創傷部
分と周囲を洗いました。消毒はせず、少し大きめの食品ラップを貼り湿潤環境を保ちなが
ら治療を開始しました。
ラップは1日に1回は取り替えましたが、手を使うとはがれるので10枚程度使用しまし
た。はじめは皮膚用のテープを使っていましたが、大きくてゴワゴワしてあまりよくなか
ったので、粘着剤に大した違いはないと思い、事務用の両面テープで試しました。あらか
じめラップに周囲になるようハシゴのような形で両面テープを貼って、その後はさみで切
って作っておいて使いましたが、小さくて済み、私の場合はかぶれなどの問題はなかった
です。ラップを張り替えるときに、テープの部分はアルコールで拭き、粘着部分の位置が
変わるようにしました。次の写真は2日目のものです。
100505-14hand2.jpg


■治癒の過程
0日目 ラップを貼り、治療を開始しました。
    透明なラップから創傷部分を見ると、細胞成長因子(Growth Factor)が分泌され
    て濡れているのがわかりました。
1日目 ほとんど変化せず。濡れたまま。
2日目 創傷部分は変化なし。濡れたまま。創傷部分と正常な皮膚の境界の部分で、正常
    な皮膚の一部が白くなってふやけていました。手のひらは他の皮膚とは違い、毛
    がなく、ラップ治療にはむかないのかと思い、止めようと思いました。
    私の予想では、創傷部分に、血小板、好中球、マクロファージ、繊維芽細胞が集
    まってきて表皮細胞が傷の表面を覆うとイメージしていたのですが、創傷部分は
    あいかわらずへこんだままです。(後でわかりましたが、私の手の細胞は、上に
    作るのではなく凹んだ下の皮膚を上皮化する選択をしたようです)
    また、夏井先生のHPで「手のひら」のキーワードがなかったためです。ただよく
    探すと毛がない手指側の治療例とか、創傷周囲が白くなっていたものもあったた
    め、このまま続けることにしました。
3日目 創傷部分の色が赤色から白っぽいピンク色に変化しはじめました。
4日目 今まで濡れていた創傷部分が乾いてきました。湿潤液がなくなりました。
5日目 ラップをはずしました。
    (乾いて1日たったのと、ラップの周囲のテープの余白部分の皮膚が少し、
    白くなったためです。
10日目 創傷部分は凹んだままですが、凹んだ部分の皮膚は普通の皮膚とおなじになって
    います。

次の写真で、上の段が創傷部分で、下の部分は創傷の周囲の正常の皮膚です。
100505-14.jpg

■治癒の過程評価の一提案
上記の写真データを使って、まず創傷領域と正常な皮膚の領域のピクセル毎のばらつきを
なくすため、RGB (赤緑青)値の値を平均してその日の代表値を算出しました。また、毎回
の撮影では同条件になるようにしたつもりでしたが、そうなっていませんでしたので、以
下の方法で補正して、治癒の評価ができるような数値化を考えました。

100505-14rgb.jpg
図2.正常皮膚の各撮影日毎のRGBの値
 同じ正常皮膚でありながら撮影の条件が違っているため、RGB値が違います。
 n日目の(R+G+B)=Enとし、Enの平均値EA=399.8を求めました。
図3.正常皮膚補正後のRGB値の値
 n日目のEn*Cn=EAになるような、各撮影日毎の補正値Cnを求めました。
図4.補正後の創傷部分のRGB値
 n日目のR,G,B値にその日の補正値Cnを掛けて補正しました。


図4のグラフで治癒を評価することができるのではないかと思います。創傷治療を開始し
から5日目まで、RGB値は上がっています。RGB値が上がるということは、色が白っぽく
なることを意味します。創傷部分ははじめは赤っぽいです。赤っぽいということは他の
GB値よりR値が大きいことを意味します。また、濃い「赤」から淡い「赤」になるに従っ
て、R値は大きくなります。5日を過ぎるとRGBの値は一定になっています。
(この図からは、R値は1日目まで少し下がり(赤が濃くなって)その後、上がっています)

実際に、約5日で、創傷部分を気にすることなくなりました。創傷部分を気にすることな
く水で洗ったりできるようになりました。次の写真は11日後のものです。
100505-14hand3.jpg


■結論
・かさぶたができずに5日くらいで治りました。
・ラップで湿潤環境を作ると、創傷部分は4日ほど濡れていました。
・この細胞成長因子液には匂いがあり、ラップを交換するときにわかりました。
・コントロールがないので、ラップ療法が従来の方法と比べて早く治るか否かは不明です
 が、別の手にある1mm×4mmくらいの切り傷とくらべると早く治ったと思います。


posted by jemta at 23:56| 日記

2010年05月16日

イルコア 2010コンセンサス−128 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-95



こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
に関してです。
BLS-004Bのタスクフォースは、
「病院外(自宅も含む)で心停止した成人と小児傷病者において、
 伝統的なEMSの対応とは対照的に
 パブリックアクセスのAEDプログラムの推進は、
 自己心拍の再開や蘇生の功を奏する転帰を改善するか?」です。

今まで和訳してきたBLS-004Bの拙訳が終了しました。
以下にまとめています。
http://jemta.org/index_ilcor2010q_bls004b.html

今年の1月31日から始めて、5月15日に終了しました。
最初の説明のページと本文56ページの拙訳で103日でした。
これで、ILCOR2010に関して、
横方向の一覧(Questions 2010、タスクフォース名一覧)和訳と
縦方向の1つのワークシート和訳ができました。
ありがとうございました。


posted by jemta at 23:53| 日記

2010年05月15日

イルコア 2010コンセンサス−61補足 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-28補足


今日は、日中は風もあり少し肌寒さも感じました。
こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

本日の投稿は、今まで和訳してきた
Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
のうち、和訳が抜けていた部分があり、その補足です。

                   Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-28 和訳補足
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                             19 of 56(下から15行目)

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15295728
Bartimus, H. A., T. D. Rea, et al. (2004). "Prevalence of automated external
defibrillators at cardiac arrest high-risk sites." Prehosp Emerg Care 8(3):280-3.
“心停止リスクの高い場所への自動体外式除細動器の普及”

要旨:目的:地域のいたるところに広がっている自動体外式除細動器(AED )は、心停止か
らの蘇生を改善するかもしれません。この研究の目的は、ワシントン州のキング郡におい
て心停止リスクの高い場所にAEDが設置されているかどうかを調べることです。

方法:著者はキング郡において心停止発生の最も高い公共の場所を特定する5年間の研究
に基づいた場所のリストを蓄積しています。彼らはこれらのリスクの高い場所の管理者、
指導者、オーナーに対して組織化された電話調査を指揮しました。

結果:特定された心停止リスクの高い263の場所のうち、228(87%) の場所の情報を得まし
た。全体的に、228のハイリスクの場所のうち87(38%)の場所に1台かそれ以上のAED があ
りました。AED の普及は場所のタイプによって非常にばらばらでした。空港、2つの郡の
刑務所、5つの公共のスポーツ開催地、9つのフェリー/列車ターミナルのそれぞれの場
所に少なくとも1台のAEDがあることが報告されました。その一方、13 の救護施設、スポ
ーツクブや体育館の19%の場所に、AEDがあることが報告されました。AED のない場所の
約半数(44%)は、将来AED を購入するのが難しい要因として、コストに言及しました。


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posted by jemta at 23:54| 日記

2010年05月14日

イルコア 2010コンセンサス−127 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-94


明日はBLSコースです。いつもだいたいコースの準備と整理で、前夜は遅く当日の朝は早
いです。
こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
の拙訳です。

                     Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-94 和訳
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                          (Page 55 of 56の上から6行目)

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11450941
Woollard, M. (2001). "Public access defibrillation: a shocking idea?"
J Public Health Med 23(2): 98-102.
“公共アクセス除細動:ショッキングなアイディア?”

要旨:現在、イギリスにおける院外心停止からの蘇生は悪いです。救急車の応答標準では
心停止の75%で8分以内に救急車が到着することが要求されます。しかし、卒倒の兆候から
除細動までの時間が短いことが、院外心停止からの転帰の重要な予測因子です。保健省
(DoH) は最近、公共の場所での患者まの時間間隔を短くする目的で、市民応答除細動プロ
グラムを展開しています。この戦略は自動体外式除細動器(AED )を活用し、それは、訓練
の必要性と誤使用を最小限にするために、文字と録音された音声プロンプトを提供してい
ます。とても短い時間で応答する市民応答者 AEDプログラムでは、心室細動(VF)を呈して
いる患者の蘇生退院率を53% までアップした報告があります。これは従来の除細動器を搭
載した救急車システムで、蘇生率がたった6.4%だったと報告されたメタ解析の結果とよく
比較されます。イギリスでの院外心停止の年間発生率は、人口100,000人に対して123人で
す。これらの約半数が VFを呈しておりAEDプログラムの恩恵を受けることができました。
しかし、公共の場所では、心停止の16% しか起きていません。イギリスでは、公共の場所
でのVF は、毎年約5,000件発生していると見積もられています。もし、これらの患者の半
数が倒れてから4分以内に助けが到着して最初のショックが与えられれば、追加して毎年
400人の患者が蘇生されるかもしれません。DoHによる2百万ポンドの現在の投資は、10年
以上の期間において、1人を救うコストが約505ポンド(訳註:約7万円)であることを示唆し
ています。

C2010 Worksheet:BLS-004B 03-Oct-2009.doc Page 56 of 56

評価者のコメント:これは総説です。新しい研究は報告されておらず、新しい参考文献も
確認されていません。



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posted by jemta at 23:55| 日記

2010年05月13日

イルコア 2010コンセンサス−126 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-93


BLSコースの中で、『アメリカ心臓協会(AHA) は特定のAEDのメーカーの製品を推奨してい
るわけではない』旨のご説明をしています。BLS の中でこの機器は重要なアイテムです。
実際のBLS の現場で使う場合に、躊躇することのないよう日頃から市場にでている機種の
使い方を知っておくことは重要だと思われます。
メーカーや機種が違っても基本的な使い方は同じですが、個別な使い方や機種の紹介は、
AHA のマニュアルにもなく、 BLSインストラクターが個々に調べて、受講生の方にご説明
しています。最近は製品のリコール(回収)について調べることも多くなりました。一昨日
もリコールが1件ありました。

2010/05/11 フィリップス ハートスタート FRx 6台 クラスU回収
平成22年3月に製造された製品の一部に、フィリップスの性能基準を満たしていない可能
性のある部品(リレー)が使用されていることが判明したので回収するとのことです。
http://www.info.pmda.go.jp/kaisyuu/rcidx10-2k.html
http://www.info.pmda.go.jp/rgo/MainServlet?recallno=2-3895

こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
の拙訳です。

                     Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-93 和訳
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                          (Page 55 of 56の上から6行目)

http://tinyurl.com/254de28
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11436520
White, R. D. (2001). "Technologic advances and program initiatives in public
access defibrillation using automated external defibrillators."
Curr Opin Crit Care 7(3): 145-51.
“自動体外式除細動器を使用する公共アクセス除細動における技術的進歩とプログラム戦
 略”

要旨:心停止のあとの早期除細動の提供の広がりにより、心室細動からの蘇生を改善する
重要な見込みがあります。成功した転帰の予想の決定的な要素は、早期に除細動がされた
かどうかです。アメリカ心臓協会(AHA) のような組織による、このような潜在力やその支
援の世界的な自覚は、もっと広範囲に、もっと早く適用可能な除細動の戦略革命において
極めて重要です。公共アクセス除細動として知られるこの戦略の実現可能性は、大部分が
自動体外式除細動器の重要な技術的進歩の直接的な結果です。新しい低エネルギーの2相
性波形は、心室細動をより効果的に終了させ、心筋の損傷を少なくすることができるかも
しれません。警察車両、航空機、空港、カジノなどのようないろいろな非伝統的な場所へ
のAED の設置により、心室細動で心停止の方の感動的な数の蘇生者が見うけられます。
まだ答えられていない質問は、公共アクセス除細動の場面でのAED の適切な配置、訓練と
再訓練の問題、機器のメンテナンス、利益を実証する正確なデータの収集、改善又は拡張
の必要があるAEDが使える場所の認識に関して集中しています。

評価者のコメント:これは総説です。新しい参考文献は確認されていません。

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posted by jemta at 23:56| 日記

2010年05月12日

BLSの重要なポイントNo3「胸骨圧迫の中断時間を最小にする」


BLSコースで紹介されているガイドライン2005の重要なポイントの3番目は、
「胸骨圧迫の中断時間を最小にする」です。
こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿は、一昨日ご紹介したレポート
http://circ.ahajournals.org/cgi/content/full/111/16/2134
の中のFigure 4.の図
http://circ.ahajournals.org/content/vol111/issue16/images/large/19FF4.jpeg
について考えたいと思います。

Figure 4. Simultaneous recording of aortic diastolic (red) and right atrial
(yellow) pressures during CPR in which 2 ventilations are delivered within
4-second time period.
4秒間に2回の換気をしたときの拡張期の大動脈(赤色)と右心房(黄色)の圧力の同時記録

Hemodynamic Response to ideal Chest Compressions With Only 4 Seconds
for Ventilations 
4秒だけの換気を伴う理想の胸骨圧迫の血流力学的応答

Figure 4.は15:2のCPRをしているときの大動脈(赤色)と右心房(黄色)の圧力の同時記録で
す。胸骨圧迫を開始し、1回目,2回目,3回目,・・・15回目と回数を重ねていくに従って、
大動脈圧がどんどん上がっていっています。一方右房圧はあまり変わっていません。
冠灌流圧(かんかんりゅうあつ)(CPP: Coronary Perfusion Pressure)は拡張期の大動脈圧
から右房圧を引いたものです。Figure 4. では胸骨圧迫を重ねるにつれて、冠灌流圧もあ
がっていくことが容易にわかります。CPPは有効なCPRがされているかを示す重要な指標で
CPPが15 mmHg以上ある場合には、心拍再開が期待できるとされています。
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/05/aha-074.htm
CPP が大きいということは、血流量(A)も増えることを意味します。
(A=CPP/R ;Rは血流抵抗)
100512_Fig4.jpg

上のグラフから、15回の胸骨圧迫が終わった直後から約4秒間の大動脈圧と右房圧の点
データをひろって、大動脈圧から右房圧を引いてその冠灌流圧を以下にプロットしてみま
した。


100512_CPP.jpg
15回目の胸骨圧迫が終わって、換気のために胸骨圧迫を中断するとCPP が下がっていく
のがわかります。このCPP が下がっていく時間の中で、右房圧と大動脈圧に、2つの山が
あります。これは2回の換気です。1秒間、空気を送っていると肺が膨らんで、心臓を押
します。この2つのピークは右房圧の方が大きいようですので、肺が膨らむと、心室より
心房の方が強く押されるようです。胸骨圧迫を止めると40mmHgあったCPP はすぐに下
がりますので流れる血流は少なくなっていきます。そして換気をプー、プーとしている間
はその分CPPが一時的に少なくなりますので血流も減ります。

このグラフは、Gordonの図からデータの点をひろったので、誤差があるかもしれませんが
胸骨圧迫を中断するときに、CPP が下がっていく傾向はわかります。下がりきる前に胸骨
圧迫を再開すれば、その時点での圧力から上がっていくことが期待されます。下がりきっ
てから胸骨圧迫を再開すれば、CPPが上がるまで時間がかかります。(もし、1回の換気で
十分確実に換気できれば、30:2より30:1の方が効果的なようにも思えます。)
この図からも BLSの重要なポイントのひとつである「胸骨圧迫の中断時間を短くする」を
示すことができると思います。


posted by jemta at 23:51| 日記

2010年05月11日

イルコア 2010コンセンサス−125 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-92


BLSコースの初めの方のDVDで、ガイドライン2005の重要なポイントが4つ述べられて
います。このうち、4番目は「過換気を避ける」です。
・口対口人工呼吸をするとき(P7)に「過換気を避ける」理由は、胃膨満になるのを避ける
 ためです。胃膨満になると、嘔吐されたり、誤嚥や肺炎のリスクがあるためです。
・挿管されているとき(P26)に「過換気を避ける」理由は、過換気になると余計に肺が膨
 らみ、心臓がまわりの肺から押されてしまって拡張できないため、静脈から心臓に戻る
 血液が減り、胸骨圧迫中の血流が減るからです。
BLSヘルスケアプロバイダーのマニュアルのP7とP26に書かれているそれぞれの理由は、そ
れぞれ口対口人工呼吸の時と、高度な気道確保器具を使っているときの理由で、分けて書
かれているのに意味があります。AHAのBLSのマニュアルはよく考えられています。

例えば、口対口人工呼吸で過換気になって、その時心臓がまわりの肺から押されて拡張で
きなくても、人工呼吸が済んだあと、1度胸骨を押せば余計に膨らんだ肺も元に戻り、リ
コイルすれば心臓も元のように拡張できます。しかも、2回目、3回目・・・30回目と
いうふうに人工呼吸の後は圧迫とリコイルを繰り返しますので、30:2の"2" の時に過換気
になっても、膨らんだ肺は、その後すぐリセットされますから、胸骨圧迫中に静脈から心
臓に戻る血が減ることはありません。しかし、人工呼吸の時に肺以外に胃の方に余計に入
った呼気は、嘔吐という形で、救助者の口に入ったり、傷病者の肺のなかに入って、誤嚥
(ごえん)になるから悪いわけです。

一方、挿管されているときは、過換気になってもカフで遮断されている限り、胃のほうに
空気は行かないので胃膨満の恐れは低いです。但し、換気の時にも胸骨圧迫は続いていま
すので、胸骨を押したあと、リコイルしている時にも、過換気になっていれば、肺が膨ら
んで、“手”の代わりに心臓をずっと押しつづける形になりますので、心臓は拡張できず
静脈から心臓に流れ込む血液の量が制限されますので、過換気はよくないということにな
ります。

こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
の拙訳です。

                     Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-92 和訳
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                         (Page 54 of 56の下から22行目)

http://www.resuscitationjournal.com/article/S0300-9572(98)00135-X/abstract
White, R. D., D. G. Hankins, et al. (1998). "Seven years' experience with
early defibrillation by police and paramedics in an emergency medical services
system." Resuscitation 39(3): 145-51.
“緊急医療サービスにおける警察とパラメディックによる7年間の早期除細動の経験”

要旨:第一の目的:早期除細動を提供するコンビを組んだ警察とパラメディックによる
緊急医療システムサービスで、診られたリズムが心室細動だった場合の院外心停止の患者
の転帰を評価すること。

器材と方法:警察とパラメディックは、それぞれ警察と救急指令センターから出動しまし
た。最初に着いた人が全て自動体外式除細動器を使って初期のショックを与えました。患
者は最初のショックへの反応によって分類されました。:ショックのみによる脈の回復か
或いは、エピネフリンを含む2次救命処置が必要だったかです。蘇生退院は、神経損傷の
障害を引き起こすことなしに自宅へ帰ることと定義されました。

結果:7年以上にわたる研究で、131人の患者が心室細動を呈していました。58人は最初警
察によって手当てされ、73人はパラメディックによってでした。ショックだけによる脈の
回復と蘇生退院は警察とパラメディックのグループでは違い、40%が蘇生の全て(131人の
患者のうち53人)ででした。蘇生者のなかで19%(18人/96人の患者)はエピネフリンの投与
とほかのALS治療の後でのみ自己心拍の再開を得ました。

結論:2次救命処置を必要としない機能循環の回復と、神経障害なしの蘇生退院の両方と
も、誰がショックを与えるかにかかわらず、早期に除細動がなされたかどうかに強く依存
します。加えて人数は減りますが、かなりの人数の患者は、自己心拍の再開のために、
エピネフリンを含むALS が必要でしたが、生存退院されています。

C2010 Worksheet:BLS-004B 03-Oct-2009.doc Page 55 of 56

1分のオーダーの、ちょっとの時間の違いが緊急のショック応答と生存退院を顕著に決め
ています。

評価者のコメント:これは症例シリーズで、警察の AEDプログラムを調べています。それ
は、質問には関連しますが、EMSの外側のPAD使用に取り組んではいません。


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posted by jemta at 23:56| 日記

2010年05月10日

イルコア 2010コンセンサス−124 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-91


BLSの基本はCPRとAEDです。
成人のBLSでは心肺停止の時、胸骨圧迫:換気比は、30:2です。
では、成人の平常の心肺活動中の 心拍:呼吸比は?

それは、5:1くらいです。(呼吸数と心拍数の取り方によっては、5:1〜10:1です。)
(ちなみに成人のBLSは30:2で、なぜ 30:1ではないかというと、1回では息が入らない場合
もあるかもしれないから2回試すという意味で、2回のうち1回入ればいいという意味で、
30:2 にしたと記憶しています。)

通常の心肺活動中は、1回の呼吸の間(4秒で計算)に心拍(75bpmで計算)は、約5回です。
心臓が1回の拍動で送り出すことのできる血液量は約70mlで、ヤクルト1本分です。
5回の拍動では350mlになりますから、肺胞全体に350mlの血液を流して、これを1回の呼吸
で換気できてでいることになります。(ちなみに体内からCO2を出して、O2 を吸収すると
いう換気機能は、薄い膜で隔てられている肺胞の内と外の分圧比を同じにしようとする物
理的な作用によります。肺が能動的に機能して換気をしているわけではありません)

一方、心肺停止時のBLSで、1回胸骨圧迫すると血流量はどれくらいか?これは自己心拍が
ある時のように単純に一定ではありません。大動脈圧から右房圧を差し引いた冠還流圧
(かんかんりゅうあつ;CPP)は、胸骨圧迫を1,2,3,・・・回とやっていくうちにどんどん上
がっていくからです。そして人工呼吸のために胸骨圧迫の中断をすると冠還流圧はすーと
下がっていきます。15回で止めた時より、30回でやめた時の方がその時点での冠還流圧は
高かったと思います。このグラフを初めて見たときは興味をもちました。
http://circ.ahajournals.org/cgi/content/full/111/16/2134
http://circ.ahajournals.org/content/vol111/issue16/images/large/19FF4.jpeg
(縦軸は圧力、横軸は時間。ピンク色が大動脈圧で、黄色が右房圧です。
「15回の胸骨圧迫をした後2回換気(中断時間4秒)」を繰り返しているのだと思います。
 生データがあるのなら数値計算して CPPを表示したグラフも示してもらえばもっとわか
 りやすいと思います。血流量Aはわかりませんが、血流抵抗Rが一定なら A=CPP/Rですの
 で、素直に考えれば胸骨圧迫をするごとに血流量も増えていくと思います。)

心停止の時と通常の場合の胸骨圧迫/心拍と換気/呼吸について少し比較しました。
(この小話は結言までいっていませんが、不正確な部分の訂正も含めて後日ご紹介するか
 もしれません。。)

こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
の拙訳です。

                     Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-91 和訳
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                         (Page 54 of 56の上から1行目)

C2010 Worksheet:BLS-004B 03-Oct-2009.doc Page 54 of 56


http://www.ajemjournal.com/article/abstracts
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8906771
Weisfeldt, M. L., R. E. Kerber, et al. (1996). "Public access to defibrillation.
The Automatic Defibrillation Task Force." Am J Emerg Med 14(7): 684-92.
“公共アクセス除細動:自動体外式除細動器タスクフォース”
要旨:適用無し
評価者のコメント:レビューの文献


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9153045
http://runners.ritsumei.ac.jp/cgi-bin/swets/hold-query?mode=0&key=&idxno=11374274
White, R. D. (1997). "Optimal access to- and response by-public and voluntary
services,including the role of bystanders and family members, in
cardiopulmonary resuscitation." New Horiz 5(2): 153-7.
“心肺蘇生法におけるバイスタンダーと家族の役割を含む、公募とボランティアのサービ
スへの最適なアクセスとその応答”

要旨:大部分の地域における院外心停止の患者は、生存退院する蘇生者へ提供する能力が
ある最適のヘルスケアシステム応答の恩恵を受けるわけではありません。心停止を目撃し
た家族やバイスタンダーを含む一般国民には、この最適に応答できる能力を持っての参加
が期待されます。アメリカ心臓協会(AHA) の救命の連鎖は、心室細動心停止の患者を救う
システム能力の要素を定義しています。おそらくメディアを通して、そしてまだこの能力を
使っていない、救命のステップの最も重要な要素だけが広く行き渡った普及に、多くの人
が到達できるようになる必要があります。緊急医療サービスシステムは、自動体外式除細
動器を早期に提供する革新的なアプローチを工夫する必要があります。多くのケースで、
疑いもなくこの治療提供の伝統的方法の境界の外にありました。最終的には、公共の中で
の対象の応答者は、心臓突然死を手当てする公共アクセス除細動アプローチに参加するよ
うになるでしょう。

評価者のコメント:この論文はパネルディスカッションからのプロシーディングを詳述さ
れています。新しい参考文献は確認されていません。

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posted by jemta at 22:44| 日記

2010年05月09日

イルコア 2010コンセンサス−123 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-90


昨日に続き本日もBLSコースでした。ベテランの救命センターナースの方が、最後に『自
分は1次救命コースは不要だと思っていたけれども来てみて根拠をもって学ぶことができ
た』とおっしゃっていました。熱心に受講していただいたこちらの方がありがたかったで
す。
こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
の拙訳です。

                     Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-90 和訳
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                         (Page 53 of 56の上から18行目)

http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/319/11/661
Weaver, W. D., D. Hill, et al. (1988). "Use of the automatic external
defibrillator in the management of out-of-hospital cardiac arrest."
N Engl J Med 319(11): 661-6.
“院外心停止の管理における自動体外式除細動器の使用”

要旨:自動体外式除細動器は、心停止を手当てするために、非専門職の救助者でも使うこ
とができる簡単な機器です。連続した院外心停止の1287人の患者において、我々は、消防
士の少し後に現場に到着したパラメディックによってなされた標準の除細動の結果と比較
して、最初に現場に到着した消防士によるこの機器を使っての初期手当ての結果を評価し
ました。消防士が基本の心肺蘇生法だけを行い、最初の除細動がパラメディックチームが
到着した後になされた時の228人の患者の中の44人(19%)と比較して、自動体外式除細動器
を使った消防士による初期の手当てをされた276人の患者のうち、84人(30%)は蘇生退院さ
れました。(ロジスティックモデルによって期待された割合は、17%です。P<0.001)
心室細動以外の状態の数人の患者は蘇生されました。心室細動の後の蘇生に影響を与える
多変量特性解析において、よりよい蘇生率は、目撃された卒倒(オッズ比3.9;95%信頼区間
2.0〜7.6)、若い年令(オッズ比1.2;95%信頼区間、1.0〜1.4)、粗い(振幅が大きい)細動の
存在(オッズ比4.2;95%信頼区間、1.6〜11.0)、パラメディックのより短い応答時間(オッ
ズ比1.4;95%信頼区間、1.0〜2.1)、自動体外式除細動器を使っての消防士による初期の手
当て(オッズ比1.8;95%信頼区間、1.1〜2.9)に関連があります。
これらの研究結果は、院外心停止の手当ての重要な部分としての自動体外式除細動器の広
範囲に及ぶ使用をサポートしています。しかし、地域の蘇生率に関してのこの機器の使用
の全体的影響はまだ不明確です。

評価者のコメント:この論文は、 AEDが消防士に与えられたときの最善された蘇生率を実
証しています。この論文は、消防士の応答がEMSシステムの一部であり、真にPADプログラ
ムではないので、ワークシートの質問に適用しているとは考慮されませんでした。しかし
それは素人のプロバイダーが成功裏にAEDを使用できることを早期指摘しています。


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posted by jemta at 21:51| 日記

2010年05月08日

イルコア 2010コンセンサス−122 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-89


今日はBLSコースでした。明日もコースです。5月5日の夕方からはじめたFirst-Aid実験で
すが、毎日ラップを張替えています。今日のコースの終了後に受講生の方がこんどPALSの
受講を検討しているとのことで、時間がぎりぎりでしたが聞きたいとのご要望があったの
で、DVDをお見せしながらPALSコースをご紹介しました。それで部屋を閉めるまでの時間
に余裕がなくなって急いで片付けをしたので、その時に手に貼っていたラップが30分ほど
はがれてしまいました。キズの部分を乾燥させてしまいました。真皮部分の直径10ミリの
ピンク色の円の中に、また5mmくらいの色の違う円ができていますが、これまでの手当て
が効いたのか、この一時乾燥が影響しているのかは不明ですが、創傷治療3日目になって
見えていた真皮の部分の色が周囲の色に近づいてきました。治りかけているようです。
こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
の拙訳です。

                     Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-89 和訳
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                         (Page 52 of 56の下から5行目)

http://www.resuscitationjournal.com/article/S0300-9572(99)00168-9/abstract
Wassertheil, J., G. Keane, et al. (2000). "Cardiac arrest outcomes at the
Melbourne Cricket Ground and shrine of remembrance using a tiered response
strategy-a forerunner to public access defibrillation."
Resuscitation 44(2): 97-104.
“公共アクセス除細動への先駆の段階的応答戦略を使ったメルボルンクリケット競技場と
戦争慰霊館での心停止の転帰”

要旨:主要な公共のイベントでの医療、救急医療隊員、応急手当の提供は、病院前救急医
療治療のプロバイダーには重要な関心事です。セント・ジョン・アンビュランス・
オーストラリアボランティアによるメルボルンクリケット競技場と戦争慰霊館で雇用され
た心停止応答戦略の患者の転帰が報告されました。

C2010 Worksheet:BLS-004B 03-Oct-2009.doc Page 53 of 56

1989年の12月から1997年の12月までに起きた28の連続した出来事が解析されました。含
まれるのは同じユニットによって同じ応答戦略を使ってのアンザック・デー(追悼休日)の
パレードで管理された3件の心停止です。MCGでの心停止の発生は、500,000件の出勤に対
して1件です。28人の患者のなかで、24人(86%)は現場から生存して出て、20人(71%)は、
病院から退院しました。全てのケースで初期の心リズムは心室細動(VF)でした。セント・
ジョンチームによって除細動された全ての26人(93%)は、記録されている倒れた時間から
5分以内に治療を受けていました。VFの患者の1人はCPR中に自然に復帰しました。8人
の死亡者のうち、4人は現場で亡くなりました。主な公共の会場やイベントでは、CPRを
開始したり、タイムリーに除細動したり、2次救命処置のために、その会場のオーダーメ
イドの組織的な緊急救命処置の対策戦略が必要です。

評価者のコメント:この論文はワークシートと関連がありますが、しかしそれはEMSシス
テムの外側での対応に取り組んでいないため、考慮されるエビデンスとしては評価されま
せん。それは多くの人が集まるイベントでの緊急サービス要員によるAEDの使用を研究し
ています。


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posted by jemta at 23:53| 日記

2010年05月07日

イルコア 2010コンセンサス−121 Worksheet-BLS-(BLS-0004B)-88


BLSの重要なアイテムである除細動器ですが、公共用に使用するものは、法の整備をして、
車検と同じように、ある一定期間ごとの、法定点検が必要ではないかと思います。
大阪市 消防局 【報道発表資料】AEDの不具合事案について
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/shobo/0000077084.html

こんばんは。AHA 岡山 BLS JEMTA日本救命協会の久我です。

今回の投稿も、Worksheet 2010の中の一次救命処置 Basic Life Support (BLS)
の中のBLS-004B
http://www.americanheart.org/downloadable/heart/1264520927027BLS-004B%2003-Oct-2009.pdf
の拙訳です。

                     Worksheet2010-BLS-(BLS-004B)-88 和訳
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                         (Page 52 of 56の上から12行目)

http://www.bmj.com/cgi/content/abstract/327/7427/1312
http://www.bmj.com/cgi/content/full/327/7427/1312  (全文)
van Alem, A. P., R. H. Vrenken, et al. (2003). "Use of automated external
defibrillator by first responders in out of hospital cardiac arrest:
prospective controlled trial." BMJ 327(7427): 1312.
“院外心停止での第一応答者による自動体外式除細動器の使用:前向き比較試験”

要旨:目的:警察や消防士による自動体外式除細動器の使用により院外心停止に高い退院
率を導くとの仮説を試験すること。

デザイン:はじめに第一救助者に対する自動体外式除細動器を無作為に8つの参加されて
いる地域の4つに割り当てる比較臨床試験;おのおのの地域は4ヶ月ごとに、比較から実
験に、また逆に、交代します。

状況:オランダのアムステルダムと周囲。

参加者:2000年1月から2002年2月までの間で緊急医療システムによって確認された院外心
停止の目撃された患者。

主要転帰尺度:生存退院率;自己心拍の再開;病院入院。

結果:243人の患者(65%心室細動)は実験エリアに含まれ、226人(67%心室細動)はコントロ
ールエリアに含まれました。倒れてから最初のショックまでの時間の中央値は、実験エリ
アでは668秒、コントロールエリアでは769秒でした。(P < 0.001) 実験エリアの44人
(18%)の患者に対して、33人(15%)のコントロールエリアの患者は退院されました。
(オッズ比1.3 (95% 信頼区間 0.8 〜 2.2), P = 0.33) 139人(57%)の実験エリアに対し
108人(48%)コントロールエリアの患者は自己心拍が再開しました。(1.5(1.0〜2.2),
P = 0.05) 103人(42%)の実験エリアに対し、74人(33%)のコントロールエリアの患者は、
入院されました。(1.5 (1.1 〜 1.6), P = 0.02) 通報をうけてから救急車が出動するま
での時間の中央値は120秒でした。また最初の応答者の出動までの時間は180秒でした。

結論:第一応答者による自動体外式除細動器の使用は、生存病院退院を顕著に増やすこと
はありませんでした。しかし、自己心拍の再開と病院入院を改善しました。改善された出
動のプロセスは自動体外式除細動器を使った第一応答者のプログラムの成功を増やすはず
です。

評価者のコメント:この論文は質問には関連していますが、EMSシステムの外側であり
PAD使用に取り組んでいません。


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posted by jemta at 23:58| 日記