AHA岡山BLS・JEMTA(ジェムタ)日本救命協会の久我です。
日本光電は、2009年11月20日、
「自動体外式除細動器」AED-9100、9200、9231、1200 自主改修について(クラスT)
を発表しました。
https://order.nkc.co.jp/jsystem_aed/judgment/index
■クラスTの回収について
クラスTというのはクラス分類の中で最も重篤なものです。
厚生労働省:医薬品等回収関連情報によると、回収される製品によりもたらされる
健康への危険度の程度により、以下のとおり個別回収ごとに、I、II又はIIIの数字が
割り当てられています。
クラスT:クラスIとは、その製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因と
なりうる状況をいう。
クラスII:クラスIIとは、その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な
健康被害の原因となる可能性があるか又は重篤な健康被害のおそれは
まず考えられない状況をいう。
クラスV:クラスIIIとは、その製品の使用等が、健康被害の原因となるとは
まず考えられない状況をいう。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kaisyu/hyousi.html
医薬品医療機器総合機構>医薬品関連情報>医薬品等の回収に関する情報>回収情報検索
医療機器改修の概要(クラスI)
http://www.info.pmda.go.jp/rgo/MainServlet?recallno=1-0682
■不良の内容(毎日JPより)
http://mainichi.jp/select/science/news/20091121k0000m040126000c.html
AED:国内普及の半分を点検・修理 故障で死亡例
医療機器販売会社「日本光電工業」(東京都新宿区)は20日、米国メーカーから輸入・
販売している自動体外式除細動器(AED)に、故障が見つかったと発表した。正常に
作動せず、患者が死亡した例が国内外で2例あったという。同社は医療機関や学校などに
納入した約10万台について点検や修理をするが、国内には約21万台のAEDが普及
しており、半分が対象になる。
メーカーは米国のカルディアック・サイエンス社。対象機種名・型式は
「カルジオライフAED−9100」「同9200」「同9231」
「AED−1200カルジオライフ」で、計10万7309台。点検や修理の対象と
しては過去最大規模の台数という。
日本光電工業によると、4月15日、奈良県の介護保健施設で80代の女性が倒れ同社の
AEDが使用されたが、正常に作動せず死亡した。
AEDは、体に二つの電極パッドを張り、心臓に通電することによって心拍を回復
させる。奈良県のケースでは通電が起きなかったうえ、機器が自動的に故障を検知する
「セルフテスト機能」も作動しなかった。同社は「個人情報を理由に病名などを
教えられておらず故障が死因に結びつくのかは分からない。しかし因果関係は否定
できない」と話している。
同社はメーカーに調査を要請。英国でも同様の死亡例が1件あることが判明し、今月、
メーカーが米当局に点検・修理を開始することを連絡した。
修理は改良したソフトウエアをメーカーから取り寄せ、すべての納入済み対象製品に
導入する。作業開始は来年5月になるが、故障がないかをチェックする点検用器具を
今月から、すべての納入先に配布し、早期の再発防止措置を取る。
日本光電工業は資本金75億円。国内のAEDの半分近くのシェアを持つという。
■自主改修対象機種(日本光電カルジオライフ)
・AED-9100(G2000) 4,057台 出荷時期:2005/03/28〜2009/05/25
・AED-9200(G2005/G2000) 25,850台 出荷時期:2005/10/05〜2009/06/30
・AED-9231(G2005) 48,446台 出荷時期:2007/04/25〜2009/11/16
・AED-1200(G2005) 28,956台 出荷時期:2007/11/29〜2009/11/16
合計107,309台
尚、以下の機種は問題無しとのことです。
AED-2100
AED-9110
■対策
・2010年5月から順次実施
AED内部の電子部品の故障検出ができるよう
セルフテストの機能を改善したソフトウェアに変更する。
・2009年12月から実施
ユーザーに検査用チェック用具と点検マニュアルを送付し、
ユーザーにチェック用具を使って動作点検を依頼する。
http://www.nihonkohden.co.jp/news/pdf/09112001.pdf
■日本国内における(日本光電以外の全メーカーを含む)全AEDの設置台数:約20万台
平成20年におけるAED の設置台数
市中設置(PAD) 149,318台
医療機関 50,754台
消防機関 6,923台
合計 206,994台
http://aed-hyogo.sakura.ne.jp/archive/h20
平成20年度厚生労働科学研究費補助金「循環器疾患等生活習慣病対策総合研究事業」
・自動体外式除細動器(AED)を用いた心疾患の救命率向上のための体制の構築に関する
研究 研究代表者:兵庫医科大学教授 丸川征四郎
・8.AEDの普及実態の把握、適正配置にかかわる研究 田中裕
http://aed-hyogo.sakura.ne.jp/wpm/archivepdf/20/2_8c.pdf
・研究課題C:「AED設置状況の調査システムの構築」近藤久禎

■日本光電の国内での販売台数
2002年4月から2009年5月までの販売台数:10万台
http://www.nihonkohden.co.jp/news/09052801.html
■製造元
米国カルディアック・サイエンス・コーポレーション
Cardiac Science Corporation
3303 Monte Villa Parkway Bothell,WA 98021, United States
http://www.cardiacscience.com/
■米国FDA(米食品医薬品局)のリコール情報
FDAが管理している医療機器のリコール情報は以下から検索できます。
Cardiac Scienceで検索すると2004年7月以降17件がヒットしました。
http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cdrh/cfdocs/cfRES/res.cfm
Product Recall Classes TUV
http://www.usrecallnews.com/2008/03/product-recall-classes-i-ii-iii.html
■米国でのAEDリコール(製品の不良による回収)
2年前の情報ですが、アメリカで過去10年間で販売されたAEDは約78万台です。
米国での過去10年間のFDAのAEDリコール情報を調査した結果、21%がリコールの対象に
なっています
http://jama.ama-assn.org/cgi/reprint/296/6/655.pdf
日本国内に設置されている全AEDの台数は約20万台で、そのうちの約半分の107,309台を
今回、改修するとのことです。米国でもAEDの不良に伴うリコールの数は多く、今回の
回収もこれに次ぐ規模だと思います。
セルフテストのソフトウェアを来年5月からバージョンアップするということですので、
終えるまでにはかなり時間がかかるのではないかと危惧します。
対象機種をお持ちの方は来月から送られてくる「検査用チェック用具」を使ってすぐに
チェックされることをお勧めします。
今回のAED内部の部品の故障の起きる確率は低いようですので、ほとんどのAEDでは問題
はないかもしれません。ただ実際の緊急事態の時にもしAEDが上手く動作できないことが
あっても、あわてず、CPRを続けていれば、急速に救命率が下がるのを遅らせることが
できます。
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AHA岡山BLS・JEMTA日本救命協会
代表 久我清
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BIOオフィス1016アイラボ内
tel : 080-6324-5577
fax : 086-228-3727
e-mail: kuga@jemta.org
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