2013年06月19日

G2010-BLSヘルスケアプロバイダーの呼吸の確認の時間は5秒以上10秒以内?(その2)



本記事のURL
http://jemta.org/index_130619.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
こんばんは。
AHA岡山BLS・JEMTA日本救命協会の久我です。

前回の記事
http://jemta.org/index_130615.html
の続きです。


■English to English Translation、文化の翻訳の必要性
私が大学院のD1の学生の時、たまたまですけれども、幸運にも、科研費をもらってヨーロ
ッパのある国立研究所に半年間、共同研究のために行っていたことがありました。研究所
では日本人は私一人でしたが、各国からはグループで来られていました。共同実験の全体
ミーティングの時に困ったことがありました。ロシア人、現地の人、中国人の英語はそれ
ぞれなまりがあるのですが、自分が英語に堪能でないことは皆わかっていますし、身振り
手振りも使うので、英語を第二外国語とする人たちの間では、だいたい意思は通じます。
しかし、アメリカ人がしゃべると皆よく意味がわからないのです。そこで、アメリカに長
期留学経験がありアメリカの文化をよく知っている中国の研究者が、そのアメリカ人の英
語を聞いて、それをその中国の研究者の言葉で英語で話すと、皆よくわかりました。彼は
「これは、English to English Translation」だと言っていました。アメリカ人も彼がど
んな単語を使って話をしているのかわかるはずなのですが、初めから自分で皆にわかる英
語を話すことはできないようで、結局ずっと、彼に翻訳を頼んでいました。背景にある文
化を理解して翻訳しないと通じないものだと感じました。

AHAはガイドライン2010の発表と同時に、各国の言語でガイドライン2010のハイライトも
発表しました。AHAは、はじめから自国のガイドラインが各国で使われることを意識して
おり、これは非常に画期的であったと思います。ただこれは言葉だけを翻訳したものとい
う点は否めないと思いました。一例をあげると、『心臓発作時には成人用アスピリン1錠
か、小児用アスピリンを2錠噛め』という勧告がありました。この文章には、有効成分の
含有量が書かれていませんが、アメリカではこれで十分通用します。アメリカの薬局にあ
るアスピリンはほとんどが赤い心臓のマークのついた抗血小板作用のもので成人用325mg
小児用81mgです。しかし製造元のバイエル社のそれは、本来は鎮痛薬で世界中での標準は
500mg です。アメリカにも500mg のものも売ってはいるのですが、少数です。一方、例え
ば、日本の薬局では、抗血小板作用としての製品は販売されておらず、鎮痛薬としてのア
スピリン500mg しか売っていませんから、このガイドラインの表現では不十分で、各国の
状況を鑑みて、もとの文章を各国で間違えることがないような正確な表現を期待したいと
ころです。


■HCPの呼吸の確認は5秒以上10秒以内?(その2)
前置きが長くなりましたが、AHA の意図を理解するのは、アメリカ人の考え方というか、
日本人とは文化の発想が違う人が書いたという視点から見ることが必要だと思い、前回の
粗い投稿をもう少し、書いてみようと思います。

HCPの呼吸の確認の動作の目標値となる文章は、
マニュアルP27の
========================================
反応の有無と、呼吸をしてないか、
正常な呼吸がなく死線期呼吸のみであるかをチェックする(5秒以上10秒以内)
========================================
です。

この文章の解釈ですが、カッコ内の(5秒以上10秒以内)が、
(A案)反応の確認と呼吸の確認の全体にかかっている−−−のか、それとも
(B案)呼吸の確認にかかっている−−−のか
の二つの案が考えられます。A案、B案以外は考えられません。


■(A案)の場合
・A案は、反応の確認と呼吸の確認の合計を、(5秒以上10秒以内)と捉えます。
・A案は、反応の確認にも時間がかかるので、その時間も考慮するという考え方です。
・反応の確認の時間を計測するのであれば、出動要請もカウントする必要があります。
・しかし、A案では、P28の『現場到着後10秒以内に反応の確認と呼吸の確認および
 出動要請を完了する必要がある(要旨)』という条件を満たすことができません。
・無理やり満たそうとすると、
 反応の確認の時間は計測するけれども、
 出動要請の時間は、ゼロとして計測しない・・・
 というふうになり、解釈に一環性がありません。

■(B案)の場合
・B案は、反応の確認はすぐにできるからゼロとして計測しないというスタンスです。
・呼吸の確認の時間を(5秒以上10秒以内)とするというものです。
・B案の考え方は、1秒、2秒は誤差の内だから、短い時間のものは無視する考えです。
・そうすると当然、出動要請もすぐにできるから、ゼロとするということになります。
・この考え方だと、P28の『現場到着後10秒以内に反応の確認と呼吸の確認および出
 動要請を完了する必要がある(要旨)』という条件は自然に満たされます。
・解釈はシンプルで、一貫性があります。


■アメリカのインストラクターは(A案)/(B案)のどちらで解釈しているか?
日本人から見ると、AHAのマニュアルのP27/P28の表現には曖昧さがあるように
見えます。文化の違いから、日本人の解釈は意見がわかれると思います。しかしAHAの
お膝元のアメリカ人のインストラクターは、同じ国民なので、AHAの意図とアメリカ人
インストラクターの解釈とは自然と一致しているのではないかと考え、少し調べてみまし
た。ネット上の発言は、匿名のものより、実名でのサイトの情報の方が信憑性があります。
(おかしなことをしているサイトはAHAにより、閉鎖させられますので)
そこで、匿名の発言ではなく、実名での発言、実名のサイトを調べました。

調べた結果、(A案)の解釈をしている例は、見つけることができませんでした。

次に、(B案)の解釈の例ですが、
例えば、以下のサイトでは、[About Us]の下の右の画面の
BLS Study Guide & Checklistsの欄にあるPDFファイルで、
以下のように(B案)の解釈で書かれていました。
========================================
Performance CPR (Virginia州Richmond市のAHAトレーニングサイト)
 http://www.performancecprtraining.com/

 BLS Course Study Guide & ReviewのPDF資料(3/14)

CPR ‐ Adult
1. Adult 1 rescuer CPR
・Determine Unresponsiveness (shake and shout), if no response
・Check for no breathing or normal breathing (minimum 5 seconds; maximum 10 seconds)
・Activate emergency medical system and call for an AED
・Check for carotid pulse for (minimum 5 seconds; maximum 10 seconds)

http://www.performancecprtraining.com/wp-content/uploads/2013/01/aha_bls_review.pdf
========================================
(上記を訳すると以下のようになります)
成人のCPR
1.成人の一人法CPR
・反応の確認(叩いて、声をかける)。もし、反応がなければ
・呼吸していないか、或いは、通常の呼吸をしているかを確認(5秒以上10秒以内)
・緊急通報を依頼し、AEDを持ってくるよう依頼する。
・頚動脈を確認(5秒以上10秒以内)
========================================


■日本人の感覚とアメリカ人の感覚の違い
また古いエピソードになりますが、、2009年7月に、千代田区で、ある学会が開催さ
れ、そのなかで、AHAの研修会も開かれました。私もその1室にお邪魔していたのです
が、日本人の講師の方がHCPの呼吸の確認のスキルチェックの説明の際に、ストップウ
オッチを使ってチェックするように言われました。インストマニュアルには「5秒以上1
0秒以内」と書かれているので、時間をきっちりはかって、それを受講生にフィードバッ
クすると考えるのは、日本人的なセンスからすると当然かもしれません。
しかし、AHAにはそういう意図はないため、私も黙っているわけにもいかず、その講師
の方に、「マニュアルには、胸骨圧迫の18秒をストップウォッチで測れと書かれていま
すが、呼吸の確認をストップウォッチで測れとは書かれていません。」と申し上げた所、
講師の方は、「えっ?」というリアクションで、全く意外!といった表情をされたことを
覚えています。

天文学は、1=10=100の世界です。取り扱っているオーダーが大きいので、桁が1
桁、2桁違ってもそれは誤差の範囲内です。
AHAの呼吸の確認のスキルチェックでは、時間計測は、ストップウォッチではなく、腹
時計でいいことになっています。1秒、2秒は誤差の範囲内です。ストップウォッチで測
っても、頭で数えても誤差の範囲内で測れるというスタンスです。

ですので、呼吸の確認の時間や出動要請にかかる時間を、
(すぐにできるので)「ゼロと見なす」としても、不思議ではないと思います。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


posted by jemta at 23:16| 日記

2013年06月15日

G2010-BLSヘルスケアプロバイダーの呼吸の確認の時間は5秒以上10秒以内?



本記事のURL
http://jemta.org/index_130615.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
こんばんは。
AHA岡山BLS・JEMTA日本救命協会の久我です。

もう古い話になりますが、
AHAのヘルスケアプロバイダー受講者マニュアルで、
「呼吸の確認の時間」については明確でないような所があると思います。

それは、受講者マニュアルP8にはじめて、呼吸の確認の説明があるのですが、
この呼吸の確認の時間に関して何も書かれていないのですが、
ずっと後のP27のスキルテストシートの所になって急に
時間に関して条件が書かれているからです。
このことはよく勉強してコースへ参加された受講生から
指摘されたことがあります。

個人的な意見ですが、呼吸の確認に関する考え以下にまとめました。


AHAヘルスケアプロバイダー受講者マニュアルP27には、

スキル
=====================================
手順1
評価:反応の有無と、呼吸をしてないか、
正常な呼吸がなく死線期呼吸のみであるかをチェックする(5秒以上10秒以内)
=====================================
手順2
救急対応システムに出動を依頼する
=====================================
と書かれています。

また、P28には、
1.以下の事柄について傷病者を評価する
(現場到着後10秒以内に手順1および2の評価と出動要請を完了する必要がある)
 ・反応の確認をする(胸骨圧迫内に行わなければならない)
 ・呼吸をいていないか、あるいは正常な呼吸をしていないか(死線期呼吸のみ)を
  確認する。
2.以下の手順で救急対応システムに出動を要請する(現場到着後10秒以内に
  手順1および2の評価と出動要請を完了する必要がある)
 ・大声で助けを呼ぶか、助けを呼ぶように人に指示し、AED/除細動器を入手する
と書かれています。


*上記の文章の評価
日本的な緻密な評価をすると以下のようになります。

(現場到着後10秒以内に手順1および2の評価と出動要請を完了する必要がある)と
ありますが、
この手順1の時間をXとし、手順2の時間をYとします。
そうすると、この文章では
X+Y≦10−−−−−(1)
にするように条件を出しています。

しかし手順1の条件は
5≦X≦10です。
またY>0です。
そうすると、算数的には
5<(X+Y)−−−−(2)
という条件しかでてきません。

つまり、手順1と手順2を個別に実行しても(1)式を満足できません。

本来、心配蘇生法を教える団体として推奨されるべき合理的なやりかたとしては、
手順1の条件を個別に実行し、次に手順2の条件を個別に実行し、
その結果、自動的に(1)式の条件が満足されるというのが、
理想的なやり方だと思います。

もし、(1)式を無理に満足させようとすると、
例えば、反応の確認を2秒とし、緊急コールを2秒と考え、
その結果、呼吸の確認を「1秒以上6秒以内」とするというような新たな条件を
各ヘルスケアプロバイダーが独自に考えなくてはいけないことになり、
ルーチン化するための単純動作条件作りのはずが、
それを使用するプロバイダーに、
新たな条件作りを課していることになり、
合理的ではなくなります。
マニュアルがマニュアルの責務を果たしていないように思えます。
CPRの手順をデザインするにあたって、
本当に(1)式を満足させることを意図するのであれば
初めから呼吸の確認の時間を「1秒以上6秒以内」としているはずだと
思います。しかしそうはなっていません。
つまり、P27とP28の表記には矛盾があるように思えますので、
AHAの意図を理解するには、新たな評価と認識が必要だと思います。


そこで、アメリカン的な、どちらかというと、アバウト的な発想を
日本的に正確に表現すると
AHAの意図は、以下のようになるのではないかと考えます。

手順1の反応の確認は、時間がかからないとし、0秒とみなす。
手順1の呼吸の確認は、5≦X≦10。
手順2の出動要請は、時間がかからないとし、0秒とみなす。
このような考えで、アメリカン的な発想で書かれているのではないか
とすると納得できます。

ちなみに
=====================================
手順1
評価:反応の有無と、呼吸をしてないか、
正常な呼吸がなく死線期呼吸のみであるかをチェックする(5秒以上10秒以内)
=====================================
の文章で、
反応の確認の時間に幅を設定するのは非常に不自然です。
つまり、反応の確認の時間は一義的に決まるものであり、
意図的にゆっくりやったり早くやったりするものではないからです。
しかし、呼吸の時間の幅を5秒以上10秒以内と設定するのは
合理的ですごく自然です。

つまり、(5秒以上10秒以内)というカッコは、
「反応の確認・呼吸の確認」の全体にかかるものではなく、
「呼吸の確認の時間」のみをさしているものだと考えられます。

ちなみに、G2010のファーストエイドのマニュアルでは、
「呼吸の確認の時間は5秒以上10秒以内」ときっちり書かれています。
もし、呼吸の確認の時間条件を、
市民救助者とヘルスケアプロバイダーとで変えるのいうのであれば
そういうふうにする合理的な根拠が不明です。

成人の呼吸の間隔を5〜6秒と考えると、
おなかとか胸を見て呼吸を確認するのに、
少なくとも1周期はかかるはずです。
最初の1周期目に見落としたとしても、2周期見ればわかるはずです。
その意味から5秒以上10秒以内にしたのではないかと思います。

G2005の時代の話ですが、
HCPコースで乳児の2人法は15;2なので、
10サイクルで約2分になるので、10サイクルで交代すべきとすべきところ、
成人の30:2の時と同じ、5サイクルで実技練習をしていました。
これはおかしいのではないかと指摘したのは、日本人だと聞いています。
これにより、G2010では、乳児の二人法は10サイクルで交代するように
なりました。

本記事は以下に続きます。
http://jemta.org/index_130619.html
G2010-BLSヘルスケアプロバイダーの呼吸の確認の時間は5秒以上10秒以内?(その2)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


posted by jemta at 22:49| 日記

2013年06月03日

『給食でのアレルギー事故から どう守る』 米国での誤食防止・エピペン最新事情



本記事のURL
http://jemta.org/index_130603.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
こんばんは。
AHA岡山BLS・JEMTA日本救命協会の久我です。

ご存じのように、昨年、日本でも、小学生が学校給食を食べた後、アナフィラキーショッ
クを起して、亡くなる事故が起きています。

先月、学校給食での食物アレルギー対策に取り組む、アメリカ最新事情がNHKニュース
ウォッチ9で放送されました。以下はそのメモです。


========================================
『給食でのアレルギー事故から どう守る』アメリカ最新事情(メモ)
NHKニュースウォッチ9 2013年5月13日(月)放送 6分38秒
http://cgi2.nhk.or.jp/nw9/pickup/?date=130513_1
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                               [井上あさひアナ]
[さて、こちらのグラフ、学校給食でのアレルギー事故の件数です。ご覧のように増加傾
 向で、平成23年度には、311件が報告されています。去年12月に、東京調布市で
 小学生の女の子がショック症状を起こして亡くなった事故をご記憶の方も多いかと思い
 ます。国は今月中にも専門家による会議を開き、具体的な再発防止策の検討を始めたい
 考えです。


 『子供たちの安全どう守る』


 今週、食物アレルギー啓発週間が始まったアメリカの例を取材しました。]

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                                [松田利仁亜氏]
[学校給食を食べた後で、アレルギー症状が出て、小学生が亡くなる事故が起きた調布市。
 皆さんはどうとらえているんでしょうか。

 街角の声1:
 「ひと事じゃないっていうか、やっぱり給食とかはなかなかそこまで管理できないだろ
  うなと思ってましたけど。」
 街角の声2:
 「先生とかも大変だと思うんですけど、ちゃんとしてほしいですね。命にかかわる問題
  なので。」]

女の子が亡くなった去年12月の事故。給食のおかわりとして食べた、チヂミに入ってい
たチーズが原因でした。事故の検証委員会は、教員が食材について確認を怠ったことやシ
ョック症状をやわらげる注射が遅れたことなど、学校側の責任を指摘。こうした問題を克
服するには、どうすればよいのか。そのヒントをアメリカに探りました。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
『確認と実行』

                              [報告:望月麻美氏]
[カルフォルニア州で開かれた食物アレルギーの危険性を訴えるイベント。アメリカでは、
 17歳以下の13人に1人が食物アレルギーに苦しんでいると言われています。去年の
 1月には、南部の小学校でピーナッツにアレルギーのある7歳の女の子が亡くなる事故
 が起きるなど社会問題になっています。

 アレルギー反応を引き起こす食材を誤って取らないようにするにはどうすればよいのか?
 こちらの小学校では、子供たちが食堂のテーブルに着く前に必ず指紋をコンピューター
 に読み取らせています。すると、モニターに子供達の食物アレルギーに関する情報が表
 示され、食べてはいけない食材を選んでいないか、教師が確認します。

 教師:
 「食物アレルギーが把握でき助かる。誤った食材があれば必ず取りかえる」

 小学1年生のコールマン・サベッジ(Coleman Savage)君、モニター画面には、ピーナッ
 ツアレルギーがあることが大きく表示されました。この学校では、特に症状が重くなる
 ことが多いピーナッツなどのアレルギーの子供には、専用のテーブルが用意されていま
 す。

 コールマン・サベッジ君:
 「ピーナッツバターサンドイッチを食べる子がまわりにいないから安心」
 「倒れたら病院に行かなくてはいけなくなるから」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 では、子供が学校でショック症状を起こした場合にはどう対処するのか?]
                                 [望月麻美氏]
[アメリカの食物アレルギー対策の柱がこちら、エピペンです。激しいショック症状を起
 こした際、応急処置に使う注射薬−−−「エピペン」。日本でも処方されていますが、
 アメリカでは、緊急時に備えて学校に常備するよう州の法律や規則で定める動きが広ま
 っています。中西部のネブラスカ州(State of Nebraska )は、全米で初めてエピペンを
 学校に常備する規則を導入しました。

 エピペン研修講師:
 「エピペンは2本ある」

 実際に児童や生徒が激しいショック症状を起こした場合には、すぐに救急車を呼んだ上
 で、教職員などがエピペンを打つことが義務づけられています。結果については、一切
 責任を問われません。こうした対策は、すでに具体的な成果を上げています。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 高校1年生のリアンドリア・マルチネス(15)さん、先月学校でひまわりの種を食べ
 た後、突然、激しいショック症状を起こしました。

 リアンドリア・マルチネスさん:
 「呼吸ができなくなりのどが締めつけられるようだった」
 「ヒマワリの種は食べたことがありショックだった」

 駆け付けた教師が保健室に常備していたエピペンを打ちました。異変を訴えてからわず
 か2分後のことでした。マルチネスさんは病院に搬送され、一命を取り留めました。

 エピペンを注射した教師:
 「毎年研修を受けているので(こわくなかった)」
 「生徒にできるだけのケアを行うのは私の義務だ」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 エピペンの使用方法についても、アレルギーによるショック症状の見分け方とともに定
 期的に研修を行うことが学校に義務付けられています。

 エピペン研修講師:
 「エピペンを注射する場所は、太ももの外側」
 「そのまま10秒間持つこと」

 エピペンを学校に常備する規則や法律は既にアメリカの19の州で実施されています。
 子供の命を如何にして食物アレルギーから守るのか−−−日本も対応が問われています。]
========================================


ご参考文献・資料

■東京都調布市率富士見台小学校児童死亡事故の検証結果報告書
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1363069358235/index.html
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1363069358235/files/kensyou.pdf

■「アレルギー疾患対策基本法案」を衆院に提出(自民・公明の与党)
http://www.komei.or.jp/news/detail/20130518_11201
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2013053002000001.html

■保育所におけるアレルギー対応ガイドライン動画(1/2)(2/2)(厚労省)
http://www.youtube.com/watch?v=pJOAM8dE7WU
http://www.youtube.com/watch?v=axFou4QgB-4
http://fosdu.nih.go.jp/files/contents/news/detail979.html

■学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン(文科省)
http://jemta.org/index_080426.html

■消防機関における自己注射が可能なアドレナリン(エピネフリン)製剤の
 取扱いに関する検討会報告書(総務省消防庁)
http://www.fdma.go.jp/pdf/2009/0817/02_houkokusyo.pdf

■学校での食物アレルギー・アナフィラキシー対応「養護教諭のお仕事13」
http://www.gakkohoken.jp/modules/special/index.php?content_id=148

■食物アレルギーひやりはっと事例集2012
http://alle-sien-net.sakura.ne.jp/wp-content/uploads/2013/03/sosyu2012.pdf

■岡山県内の公立小中高校で、エピペンの処方が2倍近くに急増。(山陽新聞)
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2013060119201074/

■教職員向け食物アレルギー・アナフィラキシー対応全国研修会(平成25年度)
http://www.gakkohoken.jp/modules/bulletin4/index.php?page=article&storyid=68

■AHAのファーストエイドコースでは、アレルギー対応/エピペン実習も含んでいます。
http://jemta.org/fa.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

P.S.
特別企画コースのご案内
6月の心肺蘇生ワークショップと傷病者対応コースなど
まだ若干の空席があり、参加者募集中です。
楽しくリラックスして、どなたでもご参加できます。
お申込は以下のURLからどうぞ。
http://jemta.org/project.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
6月16日(日) 9:30〜12:00 
■「心肺蘇生法の仕組みを理解する」ワークショップ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
6月16日(日) 13:00〜17:30 
■ 傷病者対応コースforバイスタンダーズ
(BLSとJPTECを市民向けにしたようなコース)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
6月18日(火) 10:00〜11:00 
■ファミリー&フレンズ 市民向け心肺蘇生法入門コース
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
場所はJR岡山駅からタクシー5分(徒歩15分)です。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


posted by jemta at 19:03| 日記