2013年02月28日

ファーストエイドの基本:感染防御 嘔吐物処理セット ノロウィルス対策2


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
こんばんは。
AHA岡山BLS・JEMTA日本救命協会の久我です。

前回、
ファーストエイドの基本:感染防御 嘔吐物(おうとぶつ)処理セット ノロウィルス対策
http://jemta.org/index_130131.html
について投稿しました。

ノロウィルス嘔吐物処理について調べている中で関心したのは、順に以下の通りでした。
1.「キッチン泡ハイター」は安くて、すぐ使え、効果的。
2.「保護メガネ」が100円ショップに売っている。
3.畳や絨毯の処理にペットシーツを使う方法がある。

「キッチン泡ハイター」を見つけたときは、非常に関心したのですが、BLS-HCP コースに
ご参加された方に伺った所、K中央病院やI医療センターでも、院内感染対策チームの指
導で、この「キッチン泡ハイターを使っているとのことでした。

もし、『診察中に吐かれたら』
   『搬送中に吐かれたら』
   『学校、職場、ホテルで吐かれたら』
   『タクシー、バス、電車で吐かれたら』
といった場合に、「キッチン泡ハイター」はすぐに出して使えるので非常に便利ではない
かと思います。

細菌感染対策によく用いられる塩化ベンザルコニウム(オスバン)などはノロウィルスに
対して無効です。
除菌スプレーのクレベリンスプレーは1800円くらいしたと思います。
http://www.seirogan.co.jp/products/eisei/cleverin_spray.html

一方、日用品のこの「キッチン泡ハイター」はわずか300円で、手軽に使え、効果的だ
と思います。

アメリカでは、行政がノロウィルスに効果のある製品をリストにして公開しています。
公の機関でこのようなリストが発表されていると、国民としては便利で安心できます。
日本の行政機関ではこうした取り組みはないようですので、アメリカの積極姿勢について
良い点を見習うべきではないかと思います。
List G: EPA’s Registered Antimicrobial Products Effective Against Norovirus
http://www.epa.gov/pesticides/antimicrobials/list_g_norovirus.pdf

尚、次亜塩素酸の濃度については、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■国立感染症情報センター
 □家庭等一般向け:200ppm
 □医療従事者向け:200 ppmでは5分間、1000 ppmでは1分間程度
          200 ppmで消毒
  http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-a.html
  http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-b.html

■厚生労働省 ノロウイルスに関するQ&A
 200ppmで拭き取り、1000ppmに浸す。
 http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/120418.pdf

■CDC(アメリカ疾病予防管理センター)
 □一般の方向け:
   「Clean and disinfect contaminated surfaces」
   「5 tablespoons to 1.5 cups of household bleach
    per 1 gallon of water」と書かれています。
   *ここで、tablespoon(計量用大さじ1杯)を15mlとし、
        cup(料理の計量用カップ1杯分)を237mlとし、
       gallonを3785mlとし、EPA許可製品でCPPC社の
        「ULTRA BLEACH 2」のSodium hypochloriteを
        6.15%とすると、CDCの一般向け勧告は、
   1219ppm〜5776ppmの濃度になります。
   http://www.cdc.gov/Features/Norovirus/
   http://www.muikamachi-hp.muika.niigata.jp/acad_cdc.html
   http://www.muikamachi-hp.muika.niigata.jp/academic/CDCNoroprevJP.PDF
   (上記の日本語訳は濃度の最大値は訳されていますが、
    最小値の記述はないようです。)

 □医療施設におけるノロウイルス胃腸炎感染の
  予防と管理のためのガイドライン:(P38/52)
   「The concentrations for environmental cleaning
    among these studies ranged from 0.1% to 6.15%
    sodium hypochlorite.」とありますので、濃度の記述は
   1000ppm〜61500ppmとなります。
  http://www.cdc.gov/hicpac/norovirus/002_norovirus-toc.html
  http://www.muikamachi-hp.muika.niigata.jp/academic/CDCNorovirusrecomendJP.pdf
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
というふうに、使用する濃度の記述には幅があります。日本の推奨濃度より、アメリカの
それの方が高いです。

花王に電話して聞いたところ、「キッチンハイター」の出荷時濃度が5%というのは教えて
もらえましたが、「キッチン泡ハイター」の濃度が何%なのかは企業秘密とのことでした。
しかし、花王のHP
http://www.kao.com/jp/soudan/topics/topics_083.html
には、「キッチン泡ハイター」の濃度が 1000ppm以上あると書かれていますので、国立感
染症情報センター、厚生労働省、CDCの一般向けの最小値の濃度には入っています。

ご参考
医療現場におけるノロウイルス胃腸炎アウトブレイク予防対策ガイドライン2011(勧告)
http://www.hica.jp/cdcguideline/norovirus/CDCguideline2011.htm
http://www.micks.jp/jhi/2012/09/20120905.html
http://www.orthopedic.jp/archives/52067765.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

posted by jemta at 22:46| 日記